<リシャール・ミル チャリティトーナメント 3日目◇26日◇朱鷺の台カントリークラブ(石川県)◇6838ヤード・パー70>
40位で迎えた2日目に大会レコード更新となる「62」をマークし、3位に浮上した大西魁斗。首位と4打差から出たこの日は、ボギーなしの10バーディを奪い「60」でプレー。連日の大会記録更新に加え、ツアー自己ベストも2打更新した。2位とは2打差をつけるトータル18アンダーの単独首位でツアー2勝目を目指す。
「きのうに引き続き調子が良かった。気づいたら10アンダーだったので良かったです」と笑顔を見せる。“気づいたら”という言葉が、大西が大切にするプロセスを物語っている。
大西は、結果よりも中身を大事にし、そこに意識を集中するタイプだ。「基本、目標も決めないですし、何の試合で優勝したいとかの目標もないです。1球、1球、ベストを尽くしてやれることをやって、良かったらいいですし、悪かったらまた考えて取り組んでやる」。この日も、初日に続き、スイングやマネジメントへの意識を持ってプレーした。
この考え方の背景には、昨年までの米ツアーでの経験がある。2024年の米下部ツアーでは1勝を挙げ、翌25年は米ツアーへの昇格を果たしたが、予選落ちが続き、苦しいシーズンを過ごした。そのなかで得たのが、「決めたことをやりきる意識」だった。「結果も重要ですけど、内容が良ければ(結果に)絶対に繋がる」と考えるようになり、現在に至る。
「悪いときも、いいときも、何がきょうは良かったのかっていうのをちゃんと学びながら練習したり、次の試合に向けて調整する」というルーティンを続けている。そして、この2日間とも「気づいたら」好スコアになっていた。「やろうっていうことを決めて、やりきればいい」。これこそが大西のスタイルだ。
とはいえ、「60」というスコアにはもちろん「うれしい」気持ちもある。それでも、気持ちはすでに最終日へ向いている。「きょうこのスコアに繋がったことをを引き続きやって、また明日いいスコアで回れるように頑張っていきたいです」と気を引き締めることも忘れない。
国内ツアーでは、2022年の「フジサンケイクラシック」以来となるツアー2勝目がかかる。大きな数字をたたき出した2日間も、大西にとっては一つひとつのプレーを積み重ねた結果にすぎない。最終日も自身のプロセスを大切に、優勝争いに挑む。(文・高木彩音)
