片山は今シーズン、1800万円余りを稼いで賞金ランキング44位。24季連続の賞金シードは確定させているものの、4度賞金王に輝いた実績を考えると、少しもの足りない数字にも見える。ところが「そうなんですか? 全然気にしてないんですよね」と意外な答えが返ってきた。
「賞金シードの金額までいっていたらって考えるけど、それは大丈夫でしょ? 賞金ランキングで常に上位って気持ちはない。もうあんまり自分を追い込まないです。合っているコースで優勝争いができたらいいなと思ってやらないときつい」
この囲み取材の前、片山は15分だけパッティング練習をしてから14時頃に会見場に現れた。「昔だったら16時くらいまであと2時間練習できるなって考えていた。その気持ちはもうないもん」と、年を重ねて試合でのルーティンも変化している。
そんな片山はプライベートでもやりとりがある1学年上の新庄剛志新監督の就任会見で大きな刺激を受けた。「会見はきのうの夕方見ました。サイッコウでしょ。若い選手のなかには感化されて開花する人が出てくるでしょうね。埋もれているすごい選手を発掘しそうな気はします。それが楽しみ」。
新庄監督が選手時代からファンを喜ばせようと様々なパフォーマンスを行ってきたように、片山自身もテンガロンハットをかぶったり、派手なアクションでトーナメントを盛り上げようとしてきた。それについては「目立つとその分いろんなことをしないといけないし、(成績が)落ちたらいろいろ言われるし、本当にそうだなってわかる」としみじみいう。片山もゴルフを盛り上げたいという気持ちは失っていない。
