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罰金覚悟で米優先の渋野日向子、日本で磨く石川遼 米目指しスイング改造する2人の違い【記者の目】

罰金覚悟で米優先の渋野日向子、日本で磨く石川遼 米目指しスイング改造する2人の違い【記者の目】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2021年5月9日 12時00分

渋野日向子に日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は罰金を課した。理由は前回大会の優勝者ながら病気やケガではなく大会を欠場したからだ。渋野は米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」に出場するため「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」を欠場。同大会は出場資格が免除される「海外メジャー、もしくはJLPGAが定める主要トーナメント」に該当しないため、100万円の罰金となった。

石川遼の2021年ドライバースイング【連続写真】

罰金の是非、そして金額が渋野にとって高いか安いかは置いておいて、確かなのはそこまでしてでも渋野は米ツアーに出たかった、ということだ。もし渋野がサロンパスカップに出場するとなった場合、隔離期間があるため前週の「HSBC女子世界選手権」も出場することができなかった。渋野本人からのコメントは出ていないが、100万円よりも米ツアーの2試合に価値を見いだしたということだろう。

その渋野が昨年からアドバイスをもらっているのが石川遼だ。ウェッジ4本、練習ラウンドのやり方…。様々な部分で石川の助言を取り入れている。なかでも“トップの低い”ヨコ振りスイングは、これまでの2人のスイングからは大きく変わった部分だ。

だが、その石川は2018年の日本ツアー復帰後は基本的にメジャー以外の週は日本で戦っている。13年から17年まで戦った舞台への思いは強く、取材の受け答えでも「もう一度アメリカで活躍するために」という言葉が出てくるが、主戦場はあくまで母国なのだ。

一方で渋野は昨年から長期間の海外転戦を行うなど、シードがないにもかかわらず米ツアーへの比重が非常に大きい。もちろん、渋野は「全英AIG女子オープン」優勝の資格でメジャー大会など何試合かは出られる。そしてコロナ禍ということもあり単純な比較はできないが、石川も例えば米下部ツアーや欧州からのルート、主催者推薦で少ないながらも米ツアーで戦う道だってあったはずだ。それでも日本を中心に戦っているのだ。

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