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1オン期待で距離を縮めたのなら、あと10ヤード短くするべきではなかったか【記者の目】

1オン期待で距離を縮めたのなら、あと10ヤード短くするべきではなかったか【記者の目】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2019年5月28日 12時08分

18番パー4があと少し短ければ、違うエンディングを迎えていたかもしれない
18番パー4があと少し短ければ、違うエンディングを迎えていたかもしれない (撮影:村上航)
<関西オープン 最終日◇26日◇KOMAカントリークラブ(奈良県)◇6979ヤード・パー72>

大槻智春のツアー初優勝で幕を閉じた今年の「関西オープン」。星野陸也との4ホールに及ぶプレーオフを制しての勝利だったが、プレーオフの舞台になった18番パー4についてどう思っただろうか。

激闘を制し誇らしげにカップを掲げる大槻智春【写真】

ティイングエリアから打ち下ろしになっていて、フェアウェイ左サイドには池が、グリーン右手前と左手前には深いバンカーが待ち構えている。初日と2日目は一番後ろのティイングエリアを使っていたので、グリーン中央までは389ヤードあったが、3日目と最終日の決勝ラウンドでは、今回新たに前方につくったティイングエリアを使用したため、325ヤードと距離が短くなっていた。なぜわざわざ決勝ラウンドだけティイングエリアを前に出したのかといえば、選手にドライバーで1オンを狙ってほしかったからだ。

確かに1打を争う緊迫した場面で、追いかける選手が1オンを狙って一発逆転のシーンが生まれたならば、ギャラリーは大いに盛り上がるだろう。その考え自体は悪くない。だったら、325ヤードという数字は中途半端ではないか。これでは飛ばし屋の選手にしか1オンのチャンスはない。無理に狙って力んだ結果、左の池につかまるリスクを考えれば、ティショットを刻む選手も出てくるだろう。

実際、刻んでいた選手も少なくなかった。「いや、優勝した大槻は果敢に1オンを狙ってティショットを花道まで運んだじゃないか。しかもバーディを奪って首位の星野に追いついた」と思う人もいるだろう。しかし、それは2打目のアプローチが成功しただけで、本来の狙いとは異なる。せっかく1オンを狙わせるためにティイングエリアを前に出すのであれば、あと10ヤードほど距離を縮めてもよかったのではないか。打ち下ろしも計算して、グリーンまでが290ヤードぐらいなら、どの選手にも1オンのチャンスが生まれてくる。飛ぶ選手は3番ウッドを使えばいいだけだ。残念ながら最終日はだれも1オンに成功することはなかった。

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