石川遼 「スーパースローで顔まで手元が浮く感覚」
⇒石川遼、ヘンテコ素振りでドライバーが復活!「切り返しはクラブを寝かせます」
筒 「振りちぎるスターの宿命。若き日のジャンボ尾崎プロと被ります」
スーパースターであるが故、ジャンボ尾崎プロも、“OBばかり”と叩かれ、“飛ぶんだから1Wじゃなく3Wで打て”と散々素人から好きなことを言われましたが、そんな小さな考えは本人には毛頭なかった。自分の“魅せる”ゴルフを理解していたからこそ、さらなるスケールアップを選びました。“参謀”として後藤修先生がいた点も大きかったと思います。
後藤先生はスイングのみならず、ギアにも口を出します。自身がレフティーなので靖国隆さんや久津間さんの工房でカスタムを頼んでいた経験もあり、ジャンボ尾崎プロがメタルウッドを導入したのも後藤先生の御眼鏡に叶ったことが大きかったんです。だって、スイングを管理する参謀がスイングを壊すクラブを勧めるはずはないですから。
そういった“参謀”が石川プロにいるか?という点、パーシモンや糸巻きボールなどの道具的な時代背景が違うため、例として重ねていいかは分かりません。でも、ジャンボ尾崎プロと同じように石川遼プロも、プロとしてのキャリアも10年以上経て、年齢も20代後半。そろそろ、体の変化や感覚の変化が来てもおかしくないと思います」
平田 「セベ、タイガーは1Wを曲げても熱狂させる」
もちろん2人のドライバーが常に曲がったわけではない。でも、ドライバーを曲げて “誰もがダメだ”と思うピンチをまさかのチャンスに変えてきます。普通のプロでは出来ない芸当をやった上、成功するから観衆が熱狂する。石川遼プロが元々持っている魅力も同じだと思います。 “魅せるゴルフ”を宿命付けられた者にとって、小さくまとまるスケールダウンの選択肢はあり得ません。それは“普通の”プロが取るべき選択肢ですから」
筆者 「う〜ん、石川遼のポテンシャルを認めるのは分かりますが、セベやタイガーと比べるのはちょっと…。ツアー14勝と“日本で”一流なのはそりゃ認めますが…。それに、このまま放置していいんですかね?なんか堂々めぐりで肝心の“手元浮き”の根治治療ができてないですよね。アメリカ挑戦からここ6年ほどドライバーの悩みや“気づき”をず〜っと彼から聞かされている気がします。
筒 「まぁ、スイング修正の中身やその日の感覚を本人が都度詳細に語るタイプだけに、“いろいろ変えすぎだ”と周囲が思うのも無理はないですね…」
筆者 「そう。スイング改善の“なにか”を思いつく回数が多いし、サービス精神旺盛かつ言葉がとめどなくあふれるタイプだけに、なおさらそう見えるんですよ。でも、これだけ苦しむ姿を見ると、 “スイング修正の方向性が間違ってるのでは?”と思うファンも多いと思います。 “コーチを付けるべき”という巷の意見をもっともに感じることもあります…」
平田 「ここにいる全員が【石川遼プロのドライバーの本質改善】を望むのは同じでしょう?コーチを付けるとか、そういうのは些末なことですし、選手が決めることです。大事なことは、石川遼プロの【手元が浮かなくなる】ことだけ。未来志向で議論しましょう」
筆者 「簡単に言いますけど、平田さん、彼ほどの天才が血の滲むような努力とひらめきがあっても、まだ“手元浮き”の根本解決が出来てないんですよ?」
平田 「だからこそ、今回提言します。彼の手元浮きの根治治療法を」