アンカリング禁止で、44インチのアームロックパターを導入
しかも、池の絡むTPCソーグラスで何度もつかまりながらの18アンダーは見事としか言いようがないですね。【パターが過去最高に入った】とコメントしていましたが、特徴的なパッティングスタイルがまず目に付きましたよね?」
PCM編集長(以下、P編) 「どこかで44インチとパターの長さが出てたね。タイトリスト契約プロなのに、パターがオデッセイというのも意外なところだったなぁ」
筆者 「ベリーパターの使い手でアンカリングの影響を受けるということは、パターイップスに長く苦しんできたと思うんですが、アームロックとクロウグリップという変速スタイルで入れまくる姿は、多くのイップスで苦しむプロゴルファーに勇気を与えるかもしれません」
筒 「長岡さん、彼は去年と今年でどの距離が良くなっているんですか?」
足を引っ張り続けたパットが、ツアートップ級に!
P編 「でも、クロウグリップで長尺だと、ロングパットで届かないとか、いろいろ問題が出そうだけどなぁ…」
筆者 「ボクもそう思ったんですが、去年25フィートのパットで124位だったのが、今年は17位に上がっています。やっぱり、アームロック&クロウグリップという特殊なスタイルに1年経って完全に自分のものにしたということじゃないでしょうか」
筒 「まぁ、PGAツアーはグリーンも速いですし、クロウグリップの影響はアマチュアほどないでしょう。短いのが良くなれば、思い切って打てるわけで、長いのも良くなるのは当然。自分の積み上げてきたスタイルが馴染んで、自信を持ってストローク出来る状態ならどの距離も良くなるはずです。全体的にパッティングは底上げされてるでしょう?」
筆者 「はい。スコアに影響するパッティングのランクは5位ですし、平均パットも1.729で11位。3パットの少なさも10位、ワンパット確率も10位と、パッティングのランキングでツアーの上位に躍り出ていますね。去年はこのランクが、88位、59位、96位、41位だったので」
筒 「パッティングイップスで悩み苦しみ、唯一足を引っ張る存在だったのに、そこがツアーでストロングポイントに変わったわけですよね?こんなサクセスストーリーってあります?やっぱり、道具と打ち方次第でイップスは確実に乗り越えられるんですよ」
P編 「本当だね。私もアマチュアだけど、パターを数百本購入してきたから、シンプソンのサクセスストーリーには響くものがあるなぁ…。やっぱり、自分を信じて追求をやめず、スタイルをブレずに貫いたのはカッコいいし、響くものがあるよ」
筆者&筒 「本当、同感です!」