宮里優作、晩成を感じさせる中日クラウンズ優勝
紗千恵夫人・小学3年の長女・莢杏(らん)ちゃん・4歳の長男・優吾くんとツアー4勝目を祝った(撮影:村上航)
アマチュア時代はタイトルを総なめにし、プロのトーナメントでも活躍していた宮里優作。早熟の才能を発揮していた彼だが、本当は大器晩成型なのではないだろうか。そんな思いを抱かせる中日クラウンズでの見事な優勝だった。
ツアーでは誰もが認めるショットのキレを持ち、パーオン率やドライバーの正確性を示すトータルドライビングなど、ショット力を示すスタッツでは常に上位にランクインする。そして、何よりも数字には表れない、放たれる弾道の美しさをもった魅力あるプロゴルファーだ。
2013年日本シリーズ、プロ11年目にして初優勝をつかんだ宮里優作。その劇的な優勝シーンは多くのファンの涙を誘った(撮影:福田文平)
劇的なチップインで初優勝をあげた、2013年の日本シリーズを覚えているファンは多いだろう。あれから、すでに4勝。卓越したショット力に円熟したコースマネージメントが加わり、今季も賞金王の有力候補だ。
プロも認める美しい弾道を生み出すセッティング。ウッドとパター以外はブリヂストンゴルフの「TOUR B」。長年の信頼関係が難コース攻略の決め手となった(撮影:鈴木健夫)
宮里は2015年から、クラブ契約をフリーにしている。その年は、ダンロップフェニックスに優勝、賞金ランキング2位と躍進した。以来、それほど頻繁ではないものの、各クラブが何度となく新しいモデルに変わっていて、長期に渡って使用し続けているものはない。ドライバーは昨年からピン『Gシリーズ』を愛用している。
敢えて傾向をあげれば、やはり、アマチュア時代から使い慣れてきたブリヂストンのクラブを選ぶことが多いようだ。フリーという、どのメーカーのクラブも選べる立場にあって、フラットな視点で各モデルを選んだとき、宮里のフィーリングに合うのは、やはり、長年慣れ親しんできたブリヂストンのクラブなのかもしれない。