日本男子、欧州女子、Web.COMツアーで一挙に5ヤード以上の伸び!一体何が!?
PCM筒康博(以下、筒) 「毎年世界中のツアーでの30万発もの飛距離を計測して平均を出してるんでしたっけ?でも、2002年に“顕著な伸びは好ましくない”と共同声明を出してから、毎年0.2ヤードくらいのアップで、顕著には伸びていませんでしたよね?」
筆者 「はい。ところがですよ、2017年に限っては異常値が観測されました。日本男子ツアーで平均5.9ヤードの伸びで、欧州女子ツアーで6.4ヤード、Webドットコムツアーに至っては平均6.9ヤードも伸びているんですよ。欧州男子は3.6ヤード、PGAツアーは2.5ヤード伸びています。下がったのは米国女子が0.8ヤードマイナスだけ。それ以外の世界の主要ツアーは全部飛距離アップです。R&AとUSGAも注視するというか、その要因についてまだはっきり言明していません。相当困惑していると思いますけど…」
筒 「えっ!国内男子ツアーの平均データでそんなに伸びてるの!?誰か1人が5.9ヤード伸びたって、それだけでも凄いことなのに、平均データで5.9ヤード?」
筆者 「いや、だから出場選手の平均データですって。Webドットコムツアーなんて6.9ヤードですよ?」
筒 「そりゃ、R&AもUSGAもビックリするわ」
もしや、キャロウェイ『GBBエピック』の影響!?
筆者 「……。はい、恥ずかしながらボクも、真っ先にそれが思い浮かびました…。だって、業界関係者の中から、去年は【エピックはプロゴルファーのための高反発】と言う人がかなりいましたし…。みんな表立ってはそういうことは言わないんですけどね。2本の柱で反発を高めているので、一番飛ぶ場所で毎回打てるプロにとっては最高のクラブだと」
いや、使用率から考えれば『M1』と『M2』じゃない?
P編 「そうだよなぁ〜。PGAツアーでは3人に1人がテーラーメイドなんだっけ?」
筆者 「はい。特にPGAツアーの使用率は異常に高いですね。Webドットコムツアーも同じでしょう」
P編 「我々PCMラボでは去年の今頃に、超音波厚み計測器を駆使して、2017年モデルのドライバーの全てのフェースの厚さを調査済みじゃない。その中でも、キャロウェイ『GBB エピック』シリーズは確かに薄かったんだけどさ、テーラーメイド『M1 460』も薄かったよね?テーラーメイドも反発性能が高い上に、男子ツアープロのスピン量を抑える浅重心設計で、低スピン効果も高いモデルだった。もし、世界のツアーで飛距離が伸びる原因としてヘッドの影響を疑うなら、テーラーメイド『M1』 と『M2』の影響は間違いなくキャロウェイよりも大きいと言えるだろうね」
筆者 「はい、使用者数的にはそうなりますよ。どう考えても」
筒 「長岡さん、国内男子ツアーは、2016年と比較して、誰が飛距離を伸ばしているんですか?」