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宮里優作、大器晩成の賞金王獲得!

text by Kazuhiro Koyama

配信日時:2017年12月6日 18時05分

ツアーに広がる『TOUR B』の潮流

タイガーの使用で、ツアー・トップアマの間に使用者が一気に拡大(写真:Getty Image)

タイガーの使用で、ツアー・トップアマの間に使用者が一気に拡大(写真:Getty Image)

 『TOUR B』は、今シーズンの国内男子ツアーで10勝をあげた。これは、かつてジャンボ軍団の時代に、ツアーの過半数の勝利をあげていたブリヂストンとしては物足りない数字かも知れないが、近年は、ツアーの定番ともいえるタイトリストやスリクソンに押され気味だったことを考えても、かなり優れた成績だと言っていい。
 今シーズンは、時松隆光や薗田峻輔など、昨年まで契約先のナイキの製品を使用していた選手が、『TOUR B』の使用を開始している事実もある。プロが、フラットに性能だけでボールを選んだとき、『TOUR B』を選んだという事実には説得力がある。

 その一番のケースが、先日のヒーローワールドチャレンジで一年ぶりに復帰したタイガー・ウッズだろう。もちろん、タイガーもまたナイキの契約プロだ。誰よりも道具に対して、こだわりの強いタイガーが、様々なボールを試した中、「ぜひ使いたい」と打診があったのが、『TOUR B』だという。タイガーの使用する『TOUR B XS』は、宮里の使用する『TOUR B X』よりも軟らかく、よりスピンが利くタイプで、マット・クーチャーなどショートゲームに長けた選手が選んでいる傾向がある。タイガーが使用したことなどから、ギア契約と関係のないトップアマも『TOUR B』を選ぶケースも増えている。

 実力のあるギアが、じわじわとプロや上級者のあいだに浸透していく様子を見ると、その道具を見る眼の厳しさと確かさを、感じずにはいられない。これまでのツアーボールの潮流から、文字通り潮目が変わるような気配がしている。宮里の賞金王は、この傾向をさらに後押しするだろう。

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