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スパイクレスシューズのラウンドテスト  気になるグリップ力は?

text by Kazuhiro Koyama

配信日時:2017年11月30日 12時45分

ソール全体でグリップできる、スパイクレスの特性

ソール全体でグリップするため、足に負担がかかりにくい(写真:田畑誠一郎)

ソール全体でグリップするため、足に負担がかかりにくい(写真:田畑誠一郎)

 スパイクレスシューズを試して、最初に感じたのは、しっかりとグリップ力を感じるられること。プロが愛用している『バイター ツアー(SHG650)』はもちろん、軽量タイプの『バイター(SHG750)』でも、地面を足裏でつかむ感触がある。
 鋲があるソフトスパイクは、たしかにグリップ力は強いものの、地面をグリップするのは、鋭く尖った鋲の部分が中心になる。ゴルファーの中には、この鋲の部分の強いグリップを利用して、スイングに活かしている人もいる。ダウンスイングで、右足を蹴るように使うタイプなどはその典型だ。
 一方、『ゼロ・スパイク バイター』シリーズはソール全体でグリップする。部分的に強いグリップがあるのではなく、足裏全体でグリップするので、スイング中以外の場面、たとえば強い傾斜を登り降りしたり、グリーンの傾斜を足で感じたりするのに有効だと感じた。また、鋲の突き上げが気になる舗装路やカート道の歩行時、特に雨天などコンディションが悪い時での快適さも確信した。鋲のある位置に依ることなく、ソール全体の中で、自分がグリップしたい場所で踏ん張れる良さがある。

 筆者は、ソフトスパイクのしっかりしたグリップ力を好んでいたが、むしろ、スパイクレスの程よく強いグリップ感に好感が持てた。加えて、スパイクレスは歩きやすい。そして、疲れにくさも感じた。鋲がしっかりとグリップするソフトスパイクは、意外と足に負担がかかっているのかもしれない。
 『バイター ツアー(SHG650)』は、アッパー部分に剛性感があり、足の甲から踵までをしっかりとホールドしてくれる一体感がある。シューズ自体に適度な重みもあり、よりスイングに適したシューズと言えそうだ。『バイター(SHG750)』は軽快な履き心地で、疲れにくさと履きやすさを感じる。海外のツアープロも、スパイクレスを愛用する理由は、やはり疲れにくさと歩きやすさが大きいのだという。
スパイクレスなら足裏への突き上げが気になる舗装路でもラクチン!

スパイクレスなら足裏への突き上げが気になる舗装路でもラクチン!

 グリーンが傷つきにくいのもいい。
 鋭いスパイク鋲は、普通に歩いていても意外とグリーン面に傷を残してしまうものだ。ソフトスパイクに比べて、『ゼロ・スパイク バイター』シリーズは、明らかに足跡や引っかき傷がつきにくい。

 私がもっとも気に入ったのは、手入れが簡単な点だ。
 ラウンド後に、エアーガン(エアーコンプレッサー)でシューズの汚れを落とすとき、実に簡単にスッキリ落ちる。もちろん、スパイク鋲の交換も必要ない。
 ソフトスパイクの場合、鋲に、土が付着して取れにくいことが、少なくない。石や木の葉などが挟まることもある。また、定期的に鋲の交換が必要で、うっかり怠ると、鋲が摩耗し、レンチを入れる穴に石が入るなどして、交換が非常に難しくなることがある。ゴルファーの多くが、この”スパイク鋲が取れない問題”に遭遇したことがあるのではないだろうか。スパイクレスは、その心配がいらないのである。このメリットは大きいと思う。

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