ALBA Net  ゴルフ
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ウェッジなら分かるけど、ドライバーのフェース研磨は何に影響を与えるのか?

ドライバーのフェースに細工を加えた新モデルが増殖中。ヨネックス『イーゾーンGT』、コブラ『F8』がそれぞれの理論をアピールしますが、この問題について議論することに。

配信日時:2017年11月20日 10時16分

フェース研磨をタテ方向にすることで、サイドスピンが減るとアピールするヨネックス『イーゾーンGT』
フェース研磨をタテ方向にすることで、サイドスピンが減るとアピールするヨネックス『イーゾーンGT』

BS『JGR』に続き、ヨネックスやコブラもドライバーのフェース仕上げにこだわり始めた

筆者 「直近で発表された新作ドライバーで、フェースのブラスト(研磨)や仕上げにこだわるメーカーが増えていますね。ヨネックスイーゾーンGT』は従来のヨコ方向ではなく、タテ方向に研磨することで曲がりを減らすとアピールしています。このタテ方向のミゾでいうと、少し前にジョン・デーリーが契約した米国の新興メーカー、VERTICAL GROOVE GOLF から『VGG ドライバー』が出ていました。こちらは研磨というより、スコアライン自体がタテ方向になってますね」

PCM編集長(以下、P編) 「うわ、来た。そこを議論するの?いいけど、タテ方向じゃなくて、ヨコ方向でもこだわりをアピールしているメーカーもあるよね。BSは『TOUR Bシリーズ』もそうだし、『JGR』でもフェースに細かいヨコ方向のミゾ(パワーミーリング)を付けることで“スピン量を300回転減らす”とアピールしているよね。BSは、これを接点の科学と呼んで、ドライバーではウェッジと逆転の現象が起きると解明したらしい。フェースが1mm滑ると200回転スピン量が増えるために、それを滑らさないことでスピン量を減らすという考えのようだ」
米国で発表されたばかりのコブラ『F8』シリーズ。機械加工のフェース研磨で精密さをアピール

米国で発表されたばかりのコブラ『F8』シリーズ。機械加工のフェース研磨で精密さをアピール

PCM筒康博(以下、P筒) 「BSと同じ言い方ではありませんが、最近では米国コブラが新商品『F8ドライバー』を発表しましたよね。これも“フェースを精密にCNC加工した”というのがウリのようです。“伝統的なハンドポリッシュで製造されたドライバーヘッドのフェースの厚さおよび曲率には不一致を招くことがある。CNC精密ミリングは、最適な性能を達成するために、すべてのドライバーフェースが精密な仕様に機械加工されることを保証します”と」

筆者 「コブラは真円状のミゾ形状ですね。機械加工の方が、職人の手によるフェース加工より精密で厚さが正確だと言いたいと。分からなくはないですが、フェースが真っ平らかつツルツルで摩擦抵抗がない方が個人的にはスピン量が少なくなるような気がしてならないですけど…」

ドライバーの場合、フェース加工でスピン量は減るのか?増えるのか?

BSは「接地の科学」でドライバーではすべらない方がスピンが減ると断言

BSは「接地の科学」でドライバーではすべらない方がスピンが減ると断言

P編 「フェースの加工が違うとスピンに影響があるというのは、ウェッジなら分からなくはないよね。先日のキャロウェイ『MD4ウェッジ』など、ロフトが寝ているものではすごくスピンが増えるのを感じた。ウェッジに関しては、フェースの摩擦が増えるとスピンが増えることを我々全員が実感したよね?その図式でいけば、ロフトが少ないドライバーでも同じで、フェースに余計な加工をつけない方がスピンを減らす分にはいいんじゃないだろうか。BSはウェッジとドライバーでは逆になると強弁するんだが……」

P筒 「糸巻きボールでパーシモン時代だったら、スコアラインの入れ方でスピン量やスピン軸の方向が変わるというのがあったと思うんです。ボールとの接着時間が長いし、絶対的なスピン量が多いボールの時代でしたから。でも、現代の場合はどうなんでしょう。接着時間は当時とは比較にならないほど短いはずですよ」

筆者 「例えば、バンカーショットの方がボクはスピン量が増えるイメージなんです。砂が絡むことで摩擦が増すというか。いい入れ方をすれば、すごくバックスピンが増すイメージで、これはミドルアイアンでも同じなんですよ。芝の上から打つ時よりも上から入れに行ってるのもあると思うんですけど。この図式でいけば、ドライバーもフェースの摩擦が増えればスピン量は増えると思うんです」

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