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宮里優作とジャンボ、同じボールでニュースの主役に

text by kazuhiro koyama

配信日時:2017年10月13日 14時50分

『TOUR B ボール』で今季すでに3勝! 宮里優作の賞金王ロード

日ごろ優作のスコアをチエックしていた長女・莢杏(らん)ちゃんの「ボギーが多い」とのダメ出しが発奮材料になった(撮影:村上航)

日ごろ優作のスコアをチエックしていた長女・莢杏(らん)ちゃんの「ボギーが多い」とのダメ出しが発奮材料になった(撮影:村上航)


 ジャンボのエージシュートで大いに湧いたこの試合。主役はもちろん、宮里優作だ。今季すでに3勝目。ツアーの七不思議とまで言われて、長らく優勝できなかったのがウソのような快進撃だ。今回の勝利は、JGTO発足以来、史上初となる4日間ノーボギーでの優勝というオマケまでついた。

 初日には、10アンダーの「61」。それでも調子はそれほど好調というわけでもなかったというから恐れ入る。最終日は、ノーボギーの記録を意識してか、ややティショットが不安定だったが、それでもアイアンの切れ味が、他の選手の追撃を許さなかった。
大記録達成日は義理の父が亡くなってちょうど1年。大会前には紗千恵夫人と墓を訪れて手を合わせ「いい風を吹かせて下さい」とお願いしていた(撮影:村上航)

大記録達成日は義理の父が亡くなってちょうど1年。大会前には紗千恵夫人と墓を訪れて手を合わせ「いい風を吹かせて下さい」とお願いしていた(撮影:村上航)

 宮里もジャンボと同じように、ウッド類とアイアンをピンに変更しているのは面白い。昨年から今年にかけて、良い結果を出せているクラブをシーズン途中で替えて、ツアー後半戦に挑んでいる。特に、アイアンはこれまで愛用してきたマッスルバックから、やさしいキャビティアイアンへのスイッチだ。
 
 ボールもまた、ジャンボが使用する『TOUR B X』を使用する。もっとも、宮里は、前作の『TOUR B330X』から愛用していて、その性能に非常に信頼を寄せている。最新ボールは前作からの良さを引き継ぎつつ、さらに風に強くなっている。前半戦の好調は、このボールが大いに貢献しているのだ。

 使用するクラブの特性が変わっても、宮里のショットのキレが変わらないのは、ボールが安定した性能を持っていることも要因だろう。信頼できるボールがあるからこそ、シーズン途中でも様々なクラブのテストが可能になる。ボールの性能が、いわばクラブ選びの基準になっている。

 ショットの精度と距離感が、宮里のプレーの武器。それだけにスピンのコントロールは死活問題になる。フェード系が持ち球で、もともとスピン量が多い宮里だが、『TOUR B X』はそのスイングにハマっていて、適正なスピン量で戦っていけるようだ。
信頼を置くボール『TOUR B X』と共に賞金王を獲りにいく(撮影:米山聡明)

信頼を置くボール『TOUR B X』と共に賞金王を獲りにいく(撮影:米山聡明)

 ブリヂストンのボールは、今季世界中で34勝と好調。確実に勝ち星を重ねて、ツアーでの存在感は日に日に大きくなっている。特に契約フリーで使用している選手や、宮里のようにギアにこだわりの強い選手が多く使っているところに、その性能の確かさを感じる。

 宮里はもともとスロースターターだ。高額賞金レースの続く秋の陣に、ピークを持っていく戦略のはずだ。かつての天才選手は、勝利を重ねて円熟味を増してきた。現在、賞金王に最も近い存在といえるだろう。

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