ALBA Net  ゴルフ
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112年ぶりの五輪ゴルフ競技、リオの地にて、日本人選手かく戦えり

text by kazuhiro koyama

配信日時:2016年8月16日 17時00分

今年、契約フリーとなった池田勇太のセッティング

クラブ契約フリーの池田のセッティングは特定のメーカーに縛られていない

クラブ契約フリーの池田のセッティングは特定のメーカーに縛られていない

 最終的に21位タイに終わった池田勇太だが、最終日の前半は猛チャージをかけて、あわやメダル圏内と思わせる見せ場を作った。今年からクラブ契約がフリーになり、長年愛用していたブリヂストン以外のクラブを使用することが増えた。中でも目を引くのは、「パナソニックオープン」優勝時には、正式な発表前でプロトタイプとのみ好評されていたプロギアの新ドライバーだ。

 池田が使うのは、プロギアの『RS F』ドライバー。「ダブルクラウン」というフェースよりのクラウン部分がカットされた構造を採用し、これによって反発性能を高めたという。開発過程では、反発規制の基準値を大幅にオーバーしたため、製品版はルール適合ギリギリに抑えたというエピソードつきで、基準をオーバーしないように、個体での検品を徹底しているという。

 クラブの特性としては、“F”とついているように、フェード系のボールが出やすい、つまりボールのつかまりを抑えた作りになっている。ヘッドスピードの速い選手でもしっかり叩けて、引っかかりづらいのが特徴だという。

 アイアンは、ヨネックスの『N1-CBフォージド』。男子プロが同社のアイアンを使用するケースはあまり多くはないが、軟鉄鍛造ヘッドにグラファイト制振材を複合したという感触の良さを、クラブにこだわりの強い池田が好んだようだ。ヘッドに樹脂系の素材をインサートするアイディアは、他にもピンやPXGなどでも採用されており、今後、他のメーカーでも流行するかもしれない。

 クラブ契約がフリーの選手は、メーカーの垣根を超えて自由にクラブを選ぶことが出来る。それだけに、そのクラブに何を求めているかという意図が表れやすいと思う。その選手がどんな意図でクラブを選ぶのかを考えてみるのも、ツアーの見どころのひとつだろう。

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