ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ

松山英樹が、大幅なセッティング変更に踏み切った理由

text by kazuhiro koyama

配信日時:2016年7月13日 10時00分

さらなる高みを目指す松山の「産みの苦しみ」

気の早いファンの中には、「クラブを元に戻したほうがいいんじゃないか」と感じる向きも多いのではないだろうか。シーズン途中でのこれだけのクラブ変更は、これまでのキャリアで大きなセッティング変更を行っていないことを考えても、小さくないリスクといえるだろう。

 ここからは想像だが、「マスターズ」までの戦いの中で、松山はメジャーに勝利するために、自身に必要なものをより強く意識したのではないだろうか。トップランカーに比肩する飛距離はそのひとつだろう。新しいドライバーがフィットすれば、それを手に入れられるのであれば、リスクを負ってでも試す価値はある。そう考えていても不思議ではない。

 アイアンに関しては、打点のミスに強いことは松山にとって強みにはならないだろう。しかし、ハーフキャビティを採用することでライの悪いところから高いボールを打ったり、より直線的な弾道で攻められるといったメリットは考えられる。

 これまでケガなどを除くと、不調らしい不調になったことのない松山だけに、2週連続の予選落ちはファンにとってはショックな出来事だ。しかし、きっとこれは「産みの苦しみ」なのだと思う。新クラブの機能が、より引き出せるようにフィットできれば、さらにスケールアップした松山のゴルフを見ることが出来るはずだ。

コヤマカズヒロ / ゴルフコラムニスト

雑誌・WEB媒体にレッスンなどのゴルフ記事を執筆。 99年に大手ゴルフショップチェーンの立ち上げに参画。 ゴルフギアに関しては、性能面はもちろん製造・流通まで 幅広い知識のある異色のライター。 1974年 広島生まれ

読まれています


おすすめコンテンツ

関連サイト