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「高反発✕高反発」が、新たな飛距離の可能性をもたらす。進化した”ルール不適合”、2代目『ゼウスインパクト』試打レポート

text by Kazuhiro Koyama/photo by Seichiro Tabata

配信日時:2019年4月1日 13時20分

ドライバーとボールの組み合わせで、反発係数は0.90!

「Zeusimpact Easy Spec」メンズドライバー:ロフト10.5°,11.5°、シャフト45.5-46.25インチ(R2,R,SR)、価格1本?100,000+税 フェアウェイウッド:3W,5W,7W、価格1本?60,000+税   レディスドライバー:ロフト12°、シャフト44.5インチ(L)、価格1本?100,000+税 ボールも新製品が発売された

「Zeusimpact Easy Spec」メンズドライバー:ロフト10.5°,11.5°、シャフト45.5-46.25インチ(R2,R,SR)、価格1本?100,000+税 フェアウェイウッド:3W,5W,7W、価格1本?60,000+税  レディスドライバー:ロフト12°、シャフト44.5インチ(L)、価格1本?100,000+税 ボールも新製品が発売された

クラウンをたわませずにフェースだけをたわませるため、「ドライビングブースター」を搭載した(画像提供・キャスコ)

クラウンをたわませずにフェースだけをたわませるため、「ドライビングブースター」を搭載した(画像提供・キャスコ)

新しくなった『ゼウスインパクト』のラインナップを見てみよう。

ドライバーは、2.65mmという薄肉フェースによって、前作からさらに向上した0.855の反発係数を実現した(※ルール上限は約0.83)。インパクトでのパワーを逃さないように、クラウンの変形を抑制する「ドライビングブースター」を搭載している。

ヘッド体積は、ルール制限を上回る480cc。実は前作の485ccからやや小さくなっているのだが、フェースの高さを10%高くしたことで、フェース面がより大きくたわんで、反発を得ることに成功している。
おそらく世界初の試みとなる、ルール適合外シャフト。自社工場で製造できる強みがもたらした技術革新だといえる(画像提供・キャスコ)

おそらく世界初の試みとなる、ルール適合外シャフト。自社工場で製造できる強みがもたらした技術革新だといえる(画像提供・キャスコ)

そして、シャフトもルール適合外の設計になっているというから驚きだ。ルール上、シャフトは真円で全方位が同じ様にしならなければならない。しかし、2代目『ゼウスインパクト』では、方向によってシャフトの剛性に差をつけているのだ。

剛性が強いトゥ・ヒール方向ではしなりを抑え、飛球線方向では剛性を抑えて、しなりがより大きくなるように設計されている。このシャフトによって、ヘッドは自然に返りやすくなり、スライサーであってもボールのつかまりが良くなるわけだ。高機能なカーボン材料を使用し、46.25インチであってもスピード感のあるしなり戻りを感じることができる。

フェースの反発係数は0.855と大幅にオーバー。ヘッド体積は480cc。そして、しなり方向によって硬さの違うシャフト。なんと、3つのルールで不適合になるという、まさに掟破りのドライバーになっているのだ。
高反発といえばカチカチな打感が敬遠されがちだが、内層コアを柔らかくすることにより反発性能を高めながらソフトな打感を実現している(画像提供・キャスコ)

高反発といえばカチカチな打感が敬遠されがちだが、内層コアを柔らかくすることにより反発性能を高めながらソフトな打感を実現している(画像提供・キャスコ)

そして、ボールも見てみよう。飛びに定評のあった前作を上回る0.845の反発係数で、ルールの初速制限をオーバーした不適合ボールだ。直径 42.67mm以上というルールの規定よりも少し小さな直径42mm。これによって空気抵抗を低減することが出来るという。ゴルフ歴の長いゴルファーなら、かつて存在したスモールボールが思い出され、懐かしさを感じるかもしれないが、その飛距離は現代の技術によって、比較にならないほど伸びている。

高反発ボールといえば、高い反発のためにコアを硬くするので、カチカチで打感が良くない事が多い。『ゼウスインパクト』は3ピース構造を採用し、反発性能はアップしながら、よりソフトな打感になるという相反する要素を実現している。2層のコアのうち、内層コアは軟らかく、しっかりと潰れて打感の向上をもたらす上、よりスピンレスな弾道になりやすいだろう。

『ゼウスインパクト』の最大の売りである、高反発のドライバーとボールの組み合わせ。メーカーによるとこの相乗効果によって生まれる反発係数は、0.90にもなるという。ルールも既成概念すらも取っ払ってしまって、ただ飛距離を追求し、飛びの要素を詰め込んだのが、2代目『ゼウスインパクト』なのだ。

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