9日、テーラーメイドの新シリーズ『Qi4D』のメディア向け試打会が、千葉県のカレドニアン・ゴルフクラブで開催された。会場では新モデルのドライバーからアイアンまでが一挙にお披露目。さらに、純正シャフトを用いたフィッティング会も行われ、最新モデルを存分に体感できる場となった。
前作同様、ラインナップは『Qi4D』『同LS』『同MAX』『同MAX LITE』の4機種。加えて注目したいのが、純正シャフトへの並々ならぬこだわりだ。三菱ケミカル社と共同開発された『REAX』と名付けられたシャフトが用意され、赤い『HR』、青い『MR』、白の『LR』の3種類を展開。『HR』から順に先端剛性が高くなっており、イメージとしては先・中・手元といったキャラクター分けだ。
では、実際に筆者自身がフィッティングを受けたうえで、新モデルの印象をお伝えしていこう。
まず構えてみると、コアモデルに位置づけられる『Qi4D』は、全体的にすっきりとしたシェイプになった。前作のコアモデルは“MAX寄り”な投影面積が大きいヘッド形状だったが、今作ではヒール側のボリュームが抑えられ、前々作のコアモデル『Qi10』を思わせる顔つきに回帰。寛容性重視だった前作から一転、よりスタンダードモデルとして独立した存在感を放っている。
“ロースピン”がウリの『LS』は、相変わらず叩いていける小ぶりな洋ナシ顔を継承。一方、『MAX』『MAX LITE』は投影面積の大きさが際立ち、構えた瞬間からその“やさしさ”が伝わってくる。
普段は同社の『Qi10 MAX』9度を使用している筆者のヘッドスピードは、約48m/s。ちなみに『Qi10 MAX』を使い続けている理由は、ヘッドの安心感に加え、「MAX」という名前とは裏腹に、球が吹け上がりにくいからだ。
全機種を打ち比べた結果、フィッターから勧められたのは、ヘッドがコアモデル、シャフトは『LR』の6Xという組み合わせ。程よくつかまるヘッド特性に、先端剛性が高く、思い切って振り切れるシャフトがマッチし、非常に気持ちのいい振り心地だった。
シャフトの影響もあってか、スピン量はやや少なめの印象。力強い中弾道は魅力だが、もう少し高さが欲しいと感じ、これまで吹け上がりを警戒して避けてきた10.5度を試すと、これがしっくりきた。
打感は、弾きの良さがありながらも、フェースにボールが乗る感覚をしっかりと感じられる。実際にコースで打ってみても初速は十分で、力強い弾道で飛び出す。加えて、フェース面の縦軸方向にわずかな丸みを持たせた新形状のフェースロールデザインを新たに採用した効果か、打点が多少ばらついても安定した弾道を維持してくれる点はうれしいポイントだ。
その他の機種を打ってみたところ、『LS』は、筆者の力量ではやはりボールをつかまえにいくのが難しかった。思い切り叩いていけるハードヒッター向けという位置付けは、今作でも変わらない印象だ。
一方で、これまで調整機能がやや制限されがちだった『MAX』『MAX LITE』にも、弾道調整が可能な「TASウェイト」が新たに搭載されたことで、求める弾道を引き出しやすくなった印象だ。投影面積の大きい“MAX系”に、振り心地を求めていたゴルファーにとっては、うれしい進化と言えるだろう。
独自設計の純正シャフトに加え、4機種それぞれの個性がより明確になったことで、これまで以上に幅広いゴルファーの要望に応える一本が見つかりそうだ。
すでに、ローリー・マキロイ(北アイルランド)、トミー・フリートウッド(イングランド)、スコッティ・シェフラー(米国)といった契約プロたちが次々とスイッチ。発表前から話題を集めていたこの新シリーズは、ツアーシーンを席巻する存在になるかもしれない。(文・齊藤啓介)