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あるぞ中学生V 14歳の岩永梨花が首位と2打差で最終日へ「欲張らずに自分のゴルフを」 

まだ14歳! 逸材・岩永梨花が優勝争いを演じている。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2025年10月17日 07時20分

14歳の岩永梨花が優勝争いを繰り広げている
14歳の岩永梨花が優勝争いを繰り広げている (撮影:福田文平)

<ECCレディス 2日目◇16日◇北六甲カントリー倶楽部 東コース(兵庫県)◇6502ヤード・パー72>

ホールインワンまであと20センチだった。14歳のアマチュア・岩永梨花(兵庫・塚口中2年)が15番パー3でスーパーショットを披露した。5番ユーティリティを握ったティショットはカップのすぐ右に着弾し、ほんのわずか動いて止まった。難なく決めたバーディでトータル6アンダー。順位は初日の4位から6位に後退したが、首位との差は4打から2打に縮まった。

【写真】お姉さんも超注目アマチュアです

前週のレギュラーツアー「スタンレーレディスホンダ」初日に3学年上の姉・杏奈(大阪桐蔭高2年)が6番パー3でホールインワンを達成し、賞金100万円をゲットしたばかり。姉妹で2週連続エースは惜しくも逃したが、ざわつく周囲を横目に14歳は至って冷静だった。

「惜しかった? あ~、まあ、はい。ショットはまあまあかな」。スタンレーから戻ってきた姉と自宅で会っても、「エースの話は別に…。特には」とクール。2日間でボギーは1つだけという堅実なプレースタイルと同じく、ラウンド後も実に落ち着いていた。

7月の「世界ジュニア」(米国)で姉妹Vを達成し、8月には「日本ジュニア」も制した。これまでは昨年の「日本女子オープン」でローアマに輝き、日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームにも選ばれている姉に注目が集まっていたが、妹も急成長。プロトーナメントのデビュー戦だった9月のレギュラーツアー「住友生命Vitalityレディス」は予選通過に2打届かなかったが、初出場のステップでいきなりの優勝争いを演じている。

「優勝はしたいけど、欲張らずに自分のゴルフができれば。パーパットは大体入っているけど、バーディパットがカップに蹴られたりしてあまり入っていない。ショットもきょうは前半がよくて、後半は大荒れ。ショットが(ピンに)くっついてくれれば、優勝争いはできるかなと思います」

ステップの最年少Vは2010年「ANAプリンセスカップ」を制した高橋恵の13歳354日。岩永が2打差を逆転すれば2番目に若い14歳95日となる。さらに16歳の後藤あいが優勝した前週の「SKYレディスABC杯」に続く、史上初の2試合連続のアマチュアVも達成。そう簡単に勝てるほど甘い世界ではないが、「緊張はしない」と断言する中学生が大きな仕事をやってのける可能性は決してゼロではない。(文・臼杵孝志)

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