■静かな闘志に、巧みなマネジメント力
「とても静かなイメージの選手でしたが、話してみるとシャイな感じはあります。でも負けるのは大っ嫌いとのことです。気合や感情は表には出さないと本人も話していますが、負けたらそれを原動力に頑張るようです」(下村)
自分の中で燃え上がり、それを形に出すのが櫻井流だ。ただ、熱い気持ちだけではないのも魅力だと下村はいう。「コースマネジメント、つまり頭を使ってゴルフをする能力が高く、いかにバーディが獲れるから考えた攻めができるかを考えています。それができるのはアライメントの取り方がうまいのもあります。ピンがタフな位置にあっても、しっかりとピンを向けるんです」。分析、計算に裏打ちされた確かな技術と積極性が合わさった結果が、いまの賞金ランキング1位というわけだ。
「ここまで結果は残していますが、レギュラーで戦える自信がないと話しています。しっかりとステップで力をつけることがいまは先決と理解していて、そこで力をつけているのだと思います」
最近は2時間ものあいだ2メートルのパッティングをひたすら練習するなど、弱点克服にも取り組んでいる。足元を見ることができる姿勢も、伸びしろを感じさせる点かもしれない。
