<ベイカレントクラシック 最終日◇11日◇横浜CC(神奈川県)◇7322ヤード・パー71>
日本で唯一開催される米国男子ツアー「ベイカレントクラシック」が終了した。松山英樹はトータル9アンダー・21位タイでフィニッシュ。松山にとって、この大会は「楽しい」と感じられる特別な舞台だ。
水曜日のプロアマ戦を除き、月曜日からギャラリーが入場できる今大会。この6日間、大勢のファンが松山のプレーを見守り、その一挙手一投足に歓声を上げる光景が広がった。
“楽しい”と感じる理由については、「たくさんの方の前で、特に日本人の方が来てくれて、そのなかでできるのはうれしいです。(海外開催の米ツアーでは)僕の組が一番多いことはまずあり得ない。そのなかで、ここは特別なので、うれしいなと思います」と明かした。
だからこそ、自身の成績には心残りもある。「上位にいたらもうちょっと盛り上がると思うので、残念ですけど」と悔しさをにじませつつ、「きょうのスタートホールだったり、最後のセカンドだったり、少しは沸かせられたかなと思うので、そこは良かったなと思います」と話した。
この日もスタートホールからギャラリーを沸かせた。1番ではフェアウェイからの2打目をピンそば10センチにつけ、お先にバーディ発進。続く2番では2打目をピン奥3メートルにつけた。「入れ! 入れ!」のコールが響くなか、ボールはゆっくりとカップイン。連続バーディに歓声が巻き起こった。
松山も、このスタートを「すごくよかったと思います」と振り返る。続く3番では5メートルのバーディパットを外し、ヒザを曲げながら空を見上げた。「3番も入っていればもう少し雰囲気も変わってきたと思う」と悔やんだが、4番パー5ではグリーン右サイドのバンカーから3打目を50センチに寄せ、バーディを奪った。
6番パー5では、右の木がかかる位置から2打目を放つと、インパクト後に左ヒジを抜き、フェースを開くようなスイングで「低いスライス」を打ち出した。ボールはピン方向へ飛び、果敢な攻めにギャラリーからは「お~」と声が上がった。ほかにもカップをかすめる惜しいパットが続くなか、前半だけで5つスコアを伸ばした。
「13、14、15(アンダー)ぐらいまで持っていければ、トップの人たちも嫌かなっていう思いはあった」と明かす。上位陣にプレッシャーをかけるべく、前半から果敢に攻め続けた。
しかし、後半は風が目まぐるしく変化。ショット後に芝生で風を確認したり、首をかしげたりする場面も見られた。バックナインで奪ったバーディは、約4メートルのパットを沈めた10番のみだった。
13番では、ガードバンカーからの3打目がグリーンをこぼれてボギー。「ライもよくなかったですし、もう少し止める予定だったんですけど、キャリーが出てしまった」。ピンの近くに落ちたボールはそのまま転がり、グリーン奥へ。10ヤードもないアプローチもエッジに乗せるにとどまり、スコアを落とした。続く14番では左のバンカーから1メートルに寄せたものの、パーパットを外して連続ボギーとなった。
最終18番ではピン左10メートルに乗せ、バーディパットはカップをかすめてパーでフィニッシュ。6バーディ・2ボギーの「67」で回った。セカンドショットの時点からグリーン周辺を埋め尽くした大勢の観客から、最後まで奮闘した松山に拍手が送られた。
昨年は雨に見舞われた日もあったが、今年は4日間を通して晴天に恵まれた。「すごく天気も良かったし、たくさんの方がいたのでうれしかった。来年以降も、その週だけ晴れてほしい(笑)」と冗談交じりに話し、来年以降も好天に恵まれることを願った。
今大会が、松山にとって今季最後の米ツアー公式戦となる。「しっかり来年に向けて、準備して頑張りたいと思います」と意気込んだ。多くの日本のファンが見守るなか、2026年シーズンの戦いを終えた。(文・高木彩音)
