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B・ケプカ、全米オープン連覇までの道程【舩越園子コラム】

B・ケプカ、全米オープン連覇までの道程【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2018年6月18日 12時05分

そんなケプカにとって転機になったのが、昨年の全米オープンだった。初日を4位で発進し、2日目は首位タイへ浮上。3日目に2位タイへ後退したケプカは、同じコーチに師事する兄弟弟子であり親友でもあるダスティン・ジョンソン(米国)から「とにかく我慢だぞ。耐えろ」とだけ言われたそうだ。

そして、ケプカは気付いた。勝てそうで勝てなかった2年超の日々。「僕は勝とう勝とうとして前のめりになりすぎていた」。勝とうとせず、耐えよう――その姿勢がケプカを昨年大会の勝利へ導いた。

今年は1月に左手首を激しく痛め、以後、15週間の戦線離脱を余儀なくされた。その間、一番辛かったのは、ジムに行っても「何もできることがなく、家ではソファに座っているしかなく、ただただ体重が増えていったこと」。全米オープン優勝というキャリアの頂点から地獄の底へ突き落されたような感覚を覚え、「本当に辛かった」とケプカは言う。

だが、そんな辛酸を舐め、人生もゴルフも何が起こるかわからないことを肌身で感じたからこそ、今年の全米オープンでも前のめりにならず、「耐えることができた」という。

最終日を首位タイでスタートしたケプカは、前半で2つスコアを伸ばし、単独首位で後半へ。そこから先はスコアを伸ばそうとせず、「落ちなければいい」「落とさなければいい」と心の中で唱えながら戦い続けた。

だからこそ、11番のボギーセーブが「大きかった。最悪の中でベストを尽くしたボギーだった」と思うことができた。12番、13番、14番、15番はしっかりパーを拾い続けた。そして16番で到来したチャンスをモノにして、先にホールアウトしていたトミー・フリートウッド(イングランド)との差を2打へ広げた。

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