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厳しい米ツアーを生き抜くバッバ・ワトソンのサバイバル術【舩越園子コラム】

厳しい米ツアーを生き抜くバッバ・ワトソンのサバイバル術【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2018年2月19日 12時25分

「先週の優勝者(テッド・ポッターJr.)は今週は予選落ちだね。彼のように久しぶりに勝ってたくさんの祝福を受けると、それから4日後の次の試合でも、まだ優勝気分でティアップする。でも、人々の注目はあっという間に前週の優勝者ではなく別の選手に移っている。僕がメジャーで優勝したときも、そうだった。米ツアーの動きは目まぐるしい。でも、僕らはその中で踏みとどまり、しがみつくしかない」

メジャー14勝のウッズも、メジャー2勝のワトソンも、初優勝から2044日ぶりに通算2勝目を挙げたポッターも、みんな必死にしがみついている。それが米ツアーという熾烈な戦いの場なのだと言ったワトソンの言葉は、この2年、優勝から遠ざかっていた彼が噛み締めてきた実感なのだろう。

これまでマスターズ2勝を含む通算9勝を挙げてきたワトソンだが、2016年の今大会を制して以降は低迷し、世界ランキングは3桁まで下降。「すっかり自信を失っていた。自分はもう2度と勝てないんじゃないかと何度も思った」という。

最終日、ワトソンとともに最終組でプレーしたパトリック・キャントレー(米国)は、松山英樹が最終日に崩れて泣いた2012年「マスターズ」でローアマに輝き、将来を有望視されたカレッジゴルファーだった。その直後にプロ転向したが、下部ツアーを経て米ツアーに辿り着いたのは2年後の2014年。その後は故障も経験し、プロ転向から5年後の昨秋、「シュライナーズ・ホスピタル・オープン」で、ようやく米ツアー初優勝を遂げた。

今大会で2位になったケビン・ナ(米国)は、17歳でプロ転向し、34歳になった現在まで、人生の半分に当たる17年間で何度も何度も優勝に迫りながら、トロフィーを掲げたのは2011年のシュライナーズ・ホスピタル・オープンの1度だけだ。

2014年の「ザ・メモリアル・トーナメント」で松山とプレーオフを戦って敗れた直後、松山に走り寄った日本メディアの私に向かって「おめでとう!」と言った彼の声が今でも耳に残っている。そして今日も、ナは優勝に手を伸ばしながら、またしても敗れた。
日程 2018年2月15日-2月18日賞金総額

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