メジャー優勝に何度も迫りながら、いまなおメジャー未勝利のファウラー。昨季は1勝に留まり、米ツアー通算4勝。彼の国民的人気や爆発力と照らし合わせると、それらの数字は「少ない」と米ゴルフ界の誰もが感じている。
しかし、ファウラーは常にポジティブな点に目を向け、心をヘルシーに保つ。
「(9月に)プレジデンツカップで(米国選抜チームとして)勝って、(今季は)OHLクラシック・アット・マヤコバで2位になって、先週はカリフォルニアに帰ってサンクスギビングを家族で祝って、いいことづくめだった。この優勝は今年のいい締め括りになり、来年へ向けてのいい兆しになった。そして、タイガーには、ずっとヘルシーでいてほしい」
そういえば、今週、バハマに一番乗りして一緒に練習ラウンドをしたのは、ウッズとファウラーだった。その2人が、どちらも好プレーを披露し、満足の笑顔で去っていったことは単なる偶然ではないだろう。
リハビリ生活明けの復帰戦で315ヤード級ドライブを放ったウッズの復活ぶりと最終日に11アンダーで回る猛追を見せたファウラーの勝ちっぷりは、どちらも驚異的だったが、どちらも奇跡のようで奇跡ではない。起こるべくして起こったこと。