「ほぼ練習通りのプレーができた。アドレナリンが湧き出るのを感じた。とても満足だ」
ウッズのプレーを間近に見た選手たちは一様に「飛んでいる」と飛距離に驚きを見せていた。「315ヤード級だ」とラカバも目を丸くした。以前より飛んでいるのは、それだけスイングスピードが上がっているからで、つまりは腰の状態が十分に改善された証。
だが、ウッズが満面の笑顔で喜んでいるのは飛距離やスコア、順位だけではない。腰の痛みを感じず、腰の状態に不安を感じず、ゴルフができるようになったこと。ヘルシーな肉体こそが、何よりであることを実感できたことだ。
「腰痛に苦しんでいたころ、世界はとても小さく狭く見えた」
今、ようやくウッズの視界が広がった。健全な肉体に健全な精神が宿ったことが、彼のゴルフを大きく復活させつつあるのだと思う。