PGAツアーとDPワールド(欧州)ツアーは21日、アジアンツアーと少なくとも2029年までの戦略的連携を結んだことを発表した。
これにより、PGAツアーとDPワールドツアーはアジアンツアーの経済面、競技面の両方を支援するとともに、アジアンツアーからDPワールドツアーへのメンバー資格獲得につながるルートを構築する。
現在、PGAツアーとDPワールドツアーは提携関係にあり、DPワールドツアーのポイントランキング上位10人に(有資格者を除く)が、翌年のPGAツアー出場資格を得る。アジアンツアーから欧州を経て、米ツアーに出場できる道が切り開かれたということになる。
先週の「全英オープン」開催中に会談を行い、合意に至った。この連携により、PGAツアーは「オーストラリアオープン」などにも積極的に関与することになるという。
この発表は、LIVゴルフにとっては大きな痛手となる。22年にLIVゴルフがスタートして以来、濃密な関係を築き、アジアンツアーは選手がLIVゴルフへ出場するためのルートのひとつとして機能してきた。一方、DPワールドツアーとは、21年を最後に共催大会を開催していなかった。
LIVゴルフはアジアンツアーに3億ドル(約489億円)を投資し、賞金総額最大200万ドル(約3億2600万円)の「インターナショナル・シリーズ」を創設。LIVゴルフの選手が出場し、優勝するケースもあった。
しかし、LIVゴルフは今年4月、サウジアラビア政府系ファンドのPIFからの資金提供が終了することが決定。現在は来季以降もリーグを維持するための投資家を模索中で、アジアンツアーへの投資は厳しい状況となっている。
PGAツアーとDPワールドツアーとの提携により、今後3年間は少なくとも2つの共催大会が開催される予定。また、アジアンツアーの選手がDPワールドツアー、欧州下部チャレンジツアーへ出場できる機会についても、調整が進められている。
アジアンツアーのコミッショナー兼CEOを務めるチョー・ミン・タン氏は、「今こそ、DPワールドツアーやPGAツアーと協力し、メンバー、ファン、パートナーのためにアジアンツアーをさらに充実させるべき時。3つのツアーを1つのパートナーシップの下に統合することで、アジアにおけるプロゴルフの裾野がさらに広がるだろう」と期待を寄せた。(文・武川玲子=米国在住)