ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は米国男子ツアー「ベイカレントクラシック」が行われている横浜カントリークラブ(神奈川県)から。
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パッティンググリーンでジョーダン・スピース(米国)を見かけた際にふと思った。あれ、パターが変わっている。その違和感を確かめるべく撮影を試みたが、許可が出たのはクラブ全体の引き写真のみ。細部までは確認できなかったが、見た目から分かる変化を追ってみた。
パッティングの名手であるスピースといえば、スコッティ・キャメロンの『009』が代名詞。ヘッド全体に錆が浮かぶのも味といえる、ジュニア時代から使用する長年の相棒だった。
ヘッド形状や色合いも似ていたが、よく見るとスタンプが異なる。その正体は、『TPミルズ』のブレードパターだった。
聞きなじみのないパターかもしれないが、同社は1963年にT・P・ミルズ氏によって創業され、それ以来、ハイエンドなパターを製造し続けている。現代の削り出しパターの元祖であり、スコッティ・キャメロン氏もその影響を受けたことで知られる。
パターを変更したのは、昨年2月の「ウェイスト・マネジメント・フェニックス・オープン」から。同大会の際、PGAツアー公式サイトでは、スピースのこんなコメントも紹介されていた。
「今は、自分のストロークに一番合うパターを見つけようとしているところで、一番しっくりくるパターを使うつもり」
形状をよく見ると『009』によく似ている。グリップもスーパーストロークのテーパーのないタイプで、ブレードと“太グリップ”の組み合わせは変わらない。変更が報じられてから1年以上。今回もバッグに収まっていたことを考えれば、単なる一時的な試用ではなかったようだ。
長年の相棒から乗り換えたスピースが、この一本に何を求めたのか。限られた情報だからこそ、想像は膨らむ。
その他のクラブを見てみると、ドライバーと3番ウッドは最新モデルの『GTS2』。その下の4番ユーティリティは、2021年発売のやや年季の入った『TSi2』、2番アイアンは2023年モデルの『T200』を使い分ける。アイアンは4番から『T100』、ウェッジは46、52、56、60度の4本体制を敷いていた。(文・齊藤啓介)
