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「やわらかいのに緩みが出ない」マスターズ王者、S・シェフラーは“アプローチ”のように“パッティング”する

「やわらかいのに緩みが出ない」マスターズ王者、S・シェフラーは“アプローチ”のように“パッティング”する

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2022年4月12日 07時20分

マスターズでメジャー初優勝&今季4勝目を挙げたスコッティ・シェフラー(米国)。4日間を通してショットが安定していたことも勝因の1つだが、オーガスタのガラスのグリーンでのパッティングの上手さも光った。スイングも独特だが、そのパッティングも個性的。そんなシェフラーのパッティングについて、鈴木愛をツアー屈指のパターの名手に育てた南秀樹氏に聞いた。

スコッティ・シェフラーのスイングは伝統的な『テキサス流』!?【写真】

「ちょっと独特なパッティングスタイルですよね。前傾が浅いですし下半身が他の選手に比べて自然な感じ。カチッとしている松山英樹プロやタイガー・ウッズに比べると、ゆったり構えているように見えます」

確かにシェフラーのパッティングのアドレスを観ると前傾角度が浅く、背中側から見るとショットのアドレスのようにも見える。南氏は「ショットというより、アプローチの延長でパットしているイメージです。アプローチのヘッドの出し方がパットと似ているんですよね。ちょっとハンドアップ気味にして、ヘッドを低く出しながらスピンをいれていく。ピッチ&ランもすごく上手いし、つながっているんです」という。

最終日、シェフラーが最初にバーディを奪った3番パー4では、砲台グリーンに対してワンクッションを入れてスピンを利かせたアプローチを直接入れている。「あのチップインもそうだし、クリーンヒットするのが上手い。パッティングもアプローチも同じで、左手で上げて右手で押していくんですよね。ピッチ&ランの延長戦上で完全にパターをやっている」(南氏)。

そのなかで、他の選手とのパッティングの違いは『やわらかさ』だ。「タイガーや松山英樹プロのようにカチッカチッとは打たない。25歳と若いのに、やわらかく打てるちょっと珍しいタイプです。普通オーガスタのような速いグリーンでやわらかく打つと緩みが出そうですけど、今回観ていて、ショートパットのミスはほとんど出ていませんでした。緩みが出たのは最後くらい」。シェフラーは5打差リードの18番グリーンでは4パットのダブルボギーフィニッシュとなったが、大会4日間の1ホール当たりの平均パットは1.53で、全体5位の数字だった。

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