米ツアー初出場となった先月の全米プロでは64位タイと振るわなかったが、ジャスティン・トーマスをはじめとするトッププレーヤーたちは、みなヒーゴのパワフルで精密なショットに目を見張っていた。そして、米ツアー2試合目の今大会で早くも初優勝。まさに驚異的なスピード出世と言っていい。
最終日、上位陣が崩れていく中で、ヒーゴは前半をイーブンパーで回り、後半は1イーグル、1バーディーで追撃をかけ、先にホールアウトして後続組を待っていたところ、そのまま彼の勝利が決まり、キャディとうれしそうにハグを交わした。
「プレーオフを戦わなくて済んで良かった」と正直に語った姿には、あどけなささえ感じられたが、明るい笑顔の陰には、乗り越えてきたつらい過去もあった。
9歳のとき、家族5人で乗車していた車が交通事故に遭い、父親を失った。
「事故の詳細はあまり覚えていないけど、突然、父がいなくなったその後の日々は、とてもつらく悲しいものだった」