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米ツアー再開初戦がもたらした収穫とは?【舩越園子コラム】

米ツアー再開初戦がもたらした収穫とは?【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2020年6月15日 12時00分

折しも、米男子ツアーの再開5戦目になるはずだった「ジョン・ディア・クラシック」の大会ディレクターは、このワン会長と同じ言葉を口にして、記念すべき創立50周年を飾るはずだった今年の大会の中止を決めた。

「無観客なら入場料収入が得られず、収益が出ないとなると地域社会への還元ができない。それならば、大会を開催する意味はない」

大会はファンのため、地域社会のため。それが米女子ツアーやジョン・ディア・クラシックにとっての命題だ。

スポーツ界の先陣を切って再開を果たした米男子ツアーのモナハン会長は「我々が最初に動き出したことを誇りに思う」と胸を張った。ともすると、それは男子ツアーがプライドや意地をかけて再開し、自己満足、自己陶酔しているように見えなくもない。

しかし、再開初戦に挑んだ選手やキャディ、大会関係者は、さまざまな不安を吹き飛ばし、勇気を振り絞ってコロニアルCCに足を踏み入れたのだ。感染防止のためのガイドラインとて、絶対的な安全性が保証されているはずはなく、試験的に採り入れながら改善改良していくしかないわけだから、初戦に挑んだ選手たちは、未曽有のコロナ禍からの脱却を目指す「草分け」という重責を遂行したと言っていい。

それが自分たちだけのためなのかと問われたら、もちろん答えは「ノー」である。自己満足や自己陶酔のために命がけで試合に挑むはずはなく、彼らが必死に戦う意味は、やっぱりファンを喜ばせ、地域社会を支えることにある。そういう大きなものを担っているという自負があるからこそ、大きな冒険、果敢な挑戦ができるのではないだろうか。

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