マキロイは“全身フル稼働型”!体の強さを生かしたスイング【連続写真】
「ここ数週間、勝てそうで勝てないことの連続だったけど、それが僕を今日の勝利へ導いてくれた。今年これまでの経験がなかったら、僕は今、こうして優勝トロフィーとともに、ここに座ってはいなかっただろう」。そんなふうに今年ずっと続いていた惜敗経験が糧になり、力になったのだとマキロイ自身は語っていたのだが、それを聞いた私が思い浮かべたのは、もっとずっと以前からの彼の経験と流れだ。私は私なりにそれらを振り返り、「それらが無かったら、マキロイは今年のプレーヤーズ選手権で優勝会見の場に座ってはいなかっただろう」と、今、しみじみ感じている。
マキロイがこれまで米ツアーで挙げてきた過去14勝の中で、私が見逃したのは2010年に「クエイルホロー選手権」で挙げた初優勝だけで、それ以外の彼の全勝利をつぶさに眺めてきた。
その中で最も印象的だったのは、2016年「ツアー選手権」を制したときのことだ。マキロイがウイニングパットを沈めようとしていたちょうどそのころ、ゴルフ界のキング、アーノルド・パーマーが静かに息を引き取った。
マキロイの優勝会見はパーマー死去の報と重なり、マキロイも関係者もメディアも、誰もが複雑な表情を浮かべていた。