【動画】タイガーばり!? デシャンボー渾身のガッツポーズ
終盤、最終組の3人の姿は実に対照的だった。ルーカス・グローバー(米国)は2009年に「全米オープン」を制し、メジャータイトルを手に入れた選手だが、その後は成績低迷。今年5月には妻によるDV(ドメスティック・バイオレンス)でグローバー自身と母親がケガを負い、妻が逮捕される事件が起こった。
それでも這い上がり、踏みとどまり、優勝争いに絡んだグローバーにエールを送っていたファンは多かっただろう。しかし、72ホール目はロストボールになりかけたボールが制限時間ぎりぎりで見つかり、救われたと思った直後、次打を池に入れてトリプルボギー。いいことと悪いことが次々に起こるのは、ゴルフも人生も同じである。
最終組のもう一人、ピーター・ユーライン(米国)はアクシネット/タイトリストCEO(現会長)を父親に持ち、10年全米アマ優勝を引っ提げて鳴り物入りでプロデビューしたものの、ようやく米ツアーに辿り着いたのは18年の昨季だった。
今大会で初優勝に迫り、そして逃した。ユーラインも光と陰の間を行ったり来たり。近年は陰のほうが多いのかもしれない。