<日本女子アマチュア選手権 Presented by カープレミア 2日目◇17日◇北海道ブルックスカントリークラブ(北海道)◇6578ヤード・パー72>
「自分でもちょっとびっくりしてます」。片岡彩実里(かたおか・あみり、エナジックスポーツ高3年)は、午前組終了時点でトップのトータル6アンダーでクラブハウスに戻ってくると、そう言って目を丸くした。「ショットが良くて、あとはパターが入ればという感じだったのですが、前半はすごく入ってくれて流れが良くなりました」。3つのバーディを奪った10番からの9ホールで得た貯金を、そのまま守った。
12番では、残り92ヤードから48度のウェッジで放った2打目を手前5メートルにつけてバーディが先行。さらに16番パー3で4メートル、18番でも2メートルを決める。「後半は少し乱れはじめて、パターも決まらなくなりました」とパープレーで踏みとどまるのが精いっぱい。結果的には午後組の廣吉優梨菜(福岡第一高2年)がトータル8アンダーまで伸ばしたため首位は譲ったが、2位タイで決勝ラウンドに進んだ。
宮崎県で育ったが、高校は沖縄にあるエナジックスポーツ高に進んだ。「宮崎も環境がいいし、日章(宮崎県の日章学園高)も考えたんですけど、部員も多いし、ラウンドも少ないという話を聞いて沖縄に行きました」。エナジックスポーツ高は、練習コースとしてエナジック瀬嵩CCという18ホールのコースを所有。それを3年生7人、2年生1人、1年生5人の部員は“使い放題”というバツグンの環境が整っている。
「傾斜がすごいコースで、傾斜地からのショットが上手くなったし、グリーンも難しいのでショートパットにも強くなりました」。九州で行われる試合も多いため、今年は「あまり回れてないんです…」と言うが、それでも20ラウンドはプレー済み。難コースで鍛え上げた成果が、今年、初の「日本女子アマ」出場、そしてこの活躍につながっている。
身長は150センチだが、平均飛距離は「250ヤード」を誇る。「小さいので、もともと飛ばなかったんです。高校に入ってトレーニングをしたり、コーチと相談しながらスイングを固めて、とにかく振ることを意識しています。パワフルなスイングだと思います」。今回の会場には高校の監督も訪れ、指導を受けることもできている。「頑張って振るようにしています」。大舞台にも臆せず持ち味を発揮する。
今年はプロテストも控えている。「ショットの精度を上げられるように頑張っています。あとはショートゲームも。試合を多めに入れて、そこで自信をつけたいです」。今年3月の「ダイキンオーキッドレディス」でレギュラーツアーを初めて経験。さらに7月には福岡県で行われる「大東建託・いい部屋ネットレディス」への出場も予定している。
高いレベルのなかでプレーすることで、さらなる成長をもくろむ。尊敬している選手には「ずっと小さい頃から一緒に練習させてもらっていて、すごく優しい」と話す菅楓華を挙げる。
『彩実里』という名前は、画数のほか、「海外で活躍した時に外国の方が呼びやすいから」という願いが込められている。そして片岡自身も「アメリカで活躍できたらうれしいです」というのが将来の目標だ。日本一を目指す残り2日間も、とにかく振って、振って、振りまくる。(文・間宮輝憲)
