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5人の“ナショチ”は全員がV圏内 最上位で全米帰りの長澤愛羅は「優勝したいです」

ナショナルチーム所属の17歳。全米で一回り大きくなった長澤愛羅が日本タイトルを狙う。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2025年6月20日 08時00分

17歳の逸材・長澤愛羅が1打差逆転を狙う
17歳の逸材・長澤愛羅が1打差逆転を狙う (撮影:福田文平)

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 3日目◇19日◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)◇6462ヤード・パー72>

日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチーム7人のうち、今大会には5人が出場したが、全員が予選を通過し、全員が優勝を狙える位置で3日目までの競技を終えた。最上位の4位につけたのは、3週間前の「全米女子オープン」に出場した長澤愛羅。山梨出身でルネサンス高3年の17歳は、この日のベストスコアタイの「69」をマークし、初日18位から2日目15位と着実に順位を上げて、首位に1打差まで詰め寄ってきた。

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「全体的によくて、安定したプレーができた。疲れがないことはないけど、調子はだんだんと上がってきています」

出だしから2連続バーディで飛び出した。パー5の1番は3打目をピンそば2メートルにつけ、2番は8メートルをねじ込んだ。その後は2バーディ・2ボギーと我慢の展開となったが、「絶対に取ろうと思った」と心に誓った最終18番は狙い通りのバーディ締め。残り120ヤードの2打目をピンそば1.5メートルにつけ、気分よくホールアウトした。

4月の最終予選(日本会場)を勝ち抜いて出場権を獲得した全米女子オープンはトータル10オーバー・133位で予選落ちした。起伏のある複雑なグリーンが特徴だったエリン・ヒルズGC。ショットは1ヤード刻みの正確さ、アプローチはピンポイントの落としどころが要求される。「ずっと課題だった」というショートゲームの大切さを改めて痛感したが、それ以上に得たものは大きかった。

「世界のレベルを間近で見ることができてよかった。常にピンを狙うゴルフだったけど、もっと視野を広げてプレーしようと思いました」

帰国後は休む間もなくナショナルチームの合宿に参加し、前週は「宮里藍 サントリーレディス」に出場。「全米の経験があって、少しだけ簡単に感じました」とマンデートーナメント(主催者推薦選考会)を突破し、7試合目のレギュラーツアーだった。

トータル3アンダー・4位の長澤を筆頭に、1打差の7位に岩永杏奈(大阪桐蔭高2年)、大会連覇を狙う鳥居さくら(日本ウェルネススポーツ大1年)、13位には新地真美夏(共立女子第二高3年)、18位には廣吉優梨菜(福岡第一高1年)と“ナショチ”のメンバーが顔をそろえた。廣吉でも首位と5打差のV圏内。次代のエース候補たちが混戦のV争いに拍車をかけるが、「負けたくないとは特に思いません。ほかのメンバーも同じだと思います」と静かに答えた。

だが、目標は? の質問には迷わず即答した。「優勝したいです」。プロテストにも挑戦する高校最終学年。「プロになって、あの場所にまた行きたい」と再び全米の舞台に立つためにも、仲間たちとの戦いを制して、心置きなくプロになる。(文・臼杵孝志)

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