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「やっておかないと(笑)」 名物ホールで“バンザイバーディ”の兼本貴司 波瀾万丈の大会、最終日の目標は?

兼本貴司のド派手アクションに拍手喝采が起こった。

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2023年7月2日 11時00分

<全米シニアオープン 3日目◇1日◇セントリーワールド(米ウィスコンシン州)◇7218ヤード・パー71>

大会初日は「82」、2日目には予選ラウンドのベストスコア「67」を叩きだした兼本貴司が、3日目はド派手なアクションで観客を魅了した。ショットが「ワイパーみたい(笑)」と散っていたなかで1バーディ・7ボギー・2ダブルボギーの「81」。9つ落としてトータル17オーバーの最下位に沈んだが、爪痕は残した。

最後は同伴競技者と“日本式”の挨拶【大会フォト】

唯一のバーディシーンが、観客の大喝采を誘った。3万株の花が植えられた名物ホール16番パー3で、ティショットを右手前にオン。左奥のピンに対して16メートルのパットを見事に決めると、天を仰ぎド派手なバンザイを繰り出した。何度も両こぶしを突き上げる。「スコアもスコアだし、やっておかないといけないかなと思って」。大勢詰めかけている大観衆の歓声と拍手に、最大級のリアクションで応えた。

「盛り上がりが半端ないですね。すごく気持ちよかったです」と喜ぶが、このホール以外は苦しみ抜いた。前日は15メートルを決めてバーディとした2番ホールでいきなりダブルボギー。そこからボギー列車から抜け出せず、終わってみれば今大会2度目の80台。「練習場ではよかったんですけど、途中から『あれ、あれ?』っていう感じで」。番手間の距離が残ってしまったというショットに苦戦した。

加えて、決して本調子で乗り込んだわけではない大会で、難コースが襲いかかっている。「かなりごまかしながらですけど、コースが許してくれない」。一度崩れると流れを引き戻すことは容易でない。ボール位置を変えるなど「毎日工夫しながらやっているんですけど」と、試行錯誤のなか、前日ははまったものがこの日は機能しなかった。

それでも「もうちょっと修正したらうまくいきそうかな、惜しいところまで来ているかな」と希望は見えてきた。「82、67、81。明日はいいスコア、70台を目指して(笑)。いっそ60台のほうがすっきりしていいかな」。日替わりスコアは「自分らしい」。最終日に目指すのは再爆発だ。(文・高桑均)

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