2022年「全国高等学校ゴルフ選手権春季大会」優勝、2023年には「日本女子アマ」を制し、同年の「トヨタジュニアゴルフワールドカップ」団体優勝、「日本ジュニア」2位。アマチュア時代の輝かしい成績はスター候補生のそれ。だが、ナショナルチームにも名前を連ねたジュニア時代の栄光の影で、飯島早織は雌伏の時を過ごしていた。
ここ数年、特に悩みを深めていたのがパッティング。ロングゲームにアドバンテージがない飯島にとっては生命線とも言えるが、「50センチや1メートルをポロポロ外すので、チャンスについても3パットしたくなくて狙えない」。日本ゴルフ協会のプロフィールにある得意クラブ欄には「パター」と記載されているが、「そうなりたいっていう」。ほぼ願望だ。
今年にかけて課題としていた飛距離アップにも成功し、チャンスにつけられる回数が増えた分決めきれないグリーン上がもどかしい。「絶対入れたいっていう気持ちを強く持って打たなければいけない。ダメだったらそれはもうしょうがない。怖いなと思ってショートしたりとか、打ち切れないってなったら、やっぱ自分を責める結果で終わってしまう」。技術的な課題にも取り組みつつ、蓄積した苦手意識からの脱却を目指している。
それでも、ネクヒロでは今季ここまで8試合に出場し第4戦で3位に入るなどその安定感は変わらず。全体的なレベルアップは実感しており、「去年までは一生懸命頑張ってこの位置だったのが、今年は全然できてないなみたいなことが多くても成績が出ている。試合以外のアベレージもバンバンビッグスコアが出るようになってきていて、取り組んでいる成果は出ている」と自信を深めているところだ。「去年は後ろ向きな感情が出ることもあったんですけど、今はめっちゃ試合に出たいなとか早くプロテスト受けたいなって思えている」と技術的な基盤はメンタルにも好影響を与えている。
昨年のプロテストは2次予選で敗退し、「自分的にはちょっと衝撃的で、このままじゃダメだな」と、普段の取り組みから見直した。陽気なキャラクターからは想像できないほど、ストイックに、精密に。「良かったときに固執するのもよくないし、やっぱり動いているものについていかなきゃいけないので。どんどん新しい自分を更新していかないと成績は残せない」。強かったあの頃に戻るのではなく、“女子アマ王者の飯島早織”を超える新たな飯島早織を作ってきた自信はある。
今年から同じくプロテスト合格を目指すネクストヒロインの久世夏乃香、藤原侑奈とともにテストに挑む軌跡を追うYouTubeチャンネルを開設した。チャンネル名は「そのラインを超えてゆけ」。プロテストのカットラインを超えた時、あの頃以上になったと自分に証明できるはずだ。
