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「わたしのほうが少しだけラッキー」 コ・ジンヨンがミンジー・リーの連覇阻止、“王座奪還”の大会3勝目

米国女子ツアーは今季初の東海岸での戦いが終了。コ・ジンヨンがミンジー・リーとのプレーオフを制した。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2023年5月15日 15時00分

<コグニザント・ファウンダーズカップ 最終日◇14日◇アッパー・モントクレアCC(米ニュージャージー州)◇6536ヤード・パー72>

正規の最終18番で5メートルの下りのバーディパットを沈めると、コ・ジンヨン(韓国)はパターヘッドを空にかざして笑顔を見せた。「この3日間、18番で3つのバーディを獲っていたからいけると思った。そしてできた」。風が吹いてタフなピンポジションで苦戦する選手が多いなか、ボギーフリーの5バーディで「67」をマーク。大会連覇をねらって逃げ切り態勢を整えていたミンジー・リー(オーストラリア)に並んだ。

ミンジーもその状況は理解していた。「ジンヨンが18番をバーディにしたとき、歓声が聞こえた。最終ホールをバーディとしなければおそらく並ぶだろうと」。そしてパーで終えると、プレーオフに突入した。

2019、21年(20年は大会中止)を制して“王者奪還”のかかるジンヨンと“連覇”のかかるミンジー。18番で行われたプレーオフはともにグリーンオンした時点ではミンジーが優勢に思われたが、3パットのボギーとしてジンヨンに軍配が上がった。

「自分では一番うまくいった。ミンジーはバーディを獲るチャンスがあったけど、わたしのほうが少しだけラッキーだったと思う」と振り返ったジンヨン。この日の朝には米ツアーでも活躍するイム・ソンジェが韓国ツアーで5打差を逆転して優勝するシーンを目に焼き付け、「わたしも首位と4打差だったけど、そのようなプレーをすれば勝てる可能性がある、と本当に集中した」と一日を振り返る。

早くも今季2勝目を飾った。それでも「今週はショットが良かったけど感触は良くなかった」と話し、来週のオープンウィークにはコーチと一緒に練習する予定。「この3週間より良くしてくれるでしょう」と元女王にスキはない。

LPGA創始者の“ファウンダーズ”を称える目的で始まった今大会での3度目の勝利も、そのうれしさを増す要因のひとつ。「とても光栄。素晴らしいツアーを作ってくれた全員に、本当に感謝している」。そして、そのツアーのフロントランナーとして、ジンヨンはこれからも勝利を積み重ねていく。

今季ここまで好成績を収められていなかったミンジーも「もちろん勝ちたかったけど、いま自分がどこにいて、今週がどうだったかを評価してみると、ネガティブよりもポジティブなことが多い」と悔しさのなかにも朗らかな表情を浮かべた。「2週間はハードなトレーニングを積んで、ミズホ(アメリカズオープン)に備えたい」と、同じニュージャージー州で行われる自身の次戦に向けて意気込んだ。(文・笠井あかり)

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