<ブルーベイLPGA 2日目◇6日◇ジャンレイク・ブルーベイGC(中国)◇6712ヤード・パー72>
「ほんまですか。マジですか。下手!」。渋野日向子は8月の「スタンダード ポートランドクラシック」以来、6試合ぶりの予選通過(中止の試合、日本ツアーを除く)を果たし、思わず笑った。2オーバーのカットラインから出た2日目、6バーディ・4ボギーの「70」で回り、トータルイーブンパーで決勝進出を確実にした。
この日は寄せワンでしのげずなかった出だしの10番、12番でいきなりボギーが続いた。「4オーバーまでいっちゃったので、どうなるかと思いました。焦りはありました」。だが、段下の右手前にピンが切られた13番で2.5メートルにつけてバーディ。その後も2つのバーディを奪い、「強い気持ちで」体勢を立て直した。
後半はボギーが2つ来たが、そのうち1度はバウンスバックで取り返した。4番パー3では長い距離を代名詞の“壁ドン”で3番に続くバーディで流れを作ると、5番ボギーのあとの6番パー4は7メートルのパットを丁寧に流し込んだ。
この日のパット数は「27」。5メートル以上の距離がいくつか決まり、スコアメークに大きく貢献した。海南島は“東洋のハワイ”と呼ばれ、南国特有のパスパラム芝がグリーンを覆う。「あんまり好きではない芝(笑)。でも、自分が打ちたいところに信じて打つだけ。いい転がりはしていたと思います」とうなずいた。
予選落ちが続いていた昨年秋、日本ツアーにスポット参戦していた合間に、福岡のパタースタジオでパッティングを見直した。データなどを駆使し、科学的な根拠に基づいて修正をした。その“勉強”はシーズンが変わっても継続中。「引き続き、見てもらっています。大事なポイントを明確にしてから臨めている」。練習日にはパターマットを使用したり、距離感を合わせるドリルを入念に行う姿があった。
主戦場とする米ツアーで、久しぶりに週末をプレーすることができる。「そこ(カットライン)との戦いになってしまっている自分がすごく悔しかった。きょうもそう思う部分があるけれど、自分のやるべきことにしっかり集中できた」。最後にグリーンを降りるときは満面の笑顔…ではなく、表情を崩さない。あすに向けて気を引き締めている。
予選通過という「ひとつの目標」はクリアした。「やるべきことは変わらない。スイングも気をつけながら、あと2日間で上にいけるように頑張りたい」。2026年の渋野日向子は確実に一歩、進んでいる。(文・笠井あかり)

