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「自信を持って来年を迎えられる」 畑岡奈紗は最終戦5位→メジャーV目指す米10年目シーズンへ

米ツアー最終戦、畑岡奈紗は日本勢トップとなる5位で締めくくった。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2025年11月24日 07時26分

<CMEグループ・ツアー選手権 最終日◇22日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6734ヤード・パー72>

7バーディ・1ボギーの「66」。トータル17アンダー・5位で最終戦を終えた畑岡奈紗は笑顔だった。

<写真>畑岡奈紗のスイング 脚をサスペンションのように使い、上下に伸び縮みしながらインパクト!

「5打足りませんでしたね(笑)。もう少しで行けた感覚はあった。それくらいきょうは攻められた」。取りこぼした3つのパー5、イーグル逃しのバーディとした17番などで獲れていれば…。目標としたコースレコード更新の『-11』はかなわなかったが、最終戦での上位フィニッシュに充実感をのぞかせた。

米9年目は苦しい幕開けだった。過去2年間の優勝者のみがそろう開幕戦に出場できず、メジャーシーズンが始まってからは下位に甘んじることもあった。ただ、33位で終えた「AIG女子オープン」(全英)で順位以上の手応えを得た。「自分のなかで自信が戻りつつあった試合。そこがきっかけだったんじゃないかな」。10月に韓国での2位を経て、日米共催「TOTOジャパンクラシック」で変則プレーオフを制して3年半ぶりの勝利。苦しかったはずのシーズンが、いつのまにか来年に向けても明るいシーズンになった。

TOTO優勝時には「どこか忘れられているような気持ち」があったとも話していた。「1回自信を無くすと、それを取り戻すのはすごく大変なことと身に染みて感じた」。米ツアーを長く戦っているうちに、いつのまにか守りに入ってしまっていた。「それだと勝てないのが米ツアー。ミスを恐れずにどんどん攻めていくのがプレースタイルだし、もう少しできるようになって帰ってきたい」。

今大会では1日5アンダーを目標にしていたが、優勝スコアはジーノ・ティティクル(タイ)のトータル26アンダー。それを達成できても優勝できないほど、ツアー全体のレベルは上がっていると実感する。「もっと上を目指して頑張らないといけない」と、自身の目指すべき道を再確認する。

来年は米ツアーに参戦してから10年目という節目。米ツアー通算7勝を誇る実力者は、「メジャーを勝てるように」と悲願達成を第一の目標に掲げる。「全米女子オープン」は2028年「ロス五輪」のゴルフ競技の会場でもあるリビエラCCで、「KPMG全米女子プロ選手権」はヘイゼルティン・ナショナルGCで開催予定。「自分のなかでもより獲りたいタイトル」とすでに視野に入れる。

「この2年はなかなかいい感触がなかったけれど、今年は試合の中で自分のやりたいことができるようになってきた。それを伸ばしていくだけかな。自信を持って来年を迎えられる」

ホストプロとして迎える開幕戦「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(1月29日~2月1日/フロリダ州)に向けたオフに入る前に、来週は日本ツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」に出場する。日本ツアー5勝ながら、意外にも大会初出場。プロアマのメンバーに入らず、初めてのコースでぶっつけ本番。バッグはこちらも初タッグの田淵大賀氏に預ける。

「初タッグ初コース…ちょっと大丈夫かな?(笑)。どうなることやら、って感じですけど、あと1週間を楽しみたいです」。大会恒例の“フラワーシャワー”もぜひ浴びたい。(文・笠井あかり)

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