「いまの日本女子は世界基準の選手が多い」 全英女子では「トップ10に4人」を期待【田中泰二郎の目】

この古江の優勝は「他の選手に夢を与える」とも話す。飛距離を武器としていない古江。リンクスコースは飛ばし屋が優利になるわけでもない。古江を身近な存在とする日本勢の中には「私でも勝てるんだ」って思う選手は当然出てくるという。

「海外で戦う日本人選手は、みんなびっくりするぐらいうまいですよ。1〜2メートルのパットの精度が高くて本当によく入る」。古江だけでなく、普段から米国を主戦場とする畑岡奈紗や笹生優花の名前を挙げ、さらに「カップに沈むスピードが美しい」という西郷、「ウェッジショットが抜群にうまい」という西村優菜。そして今季日本で好調の山下美夢有や、前週に4日間大会でツアー史上初のボギーフリー優勝を遂げた勝みなみと、タレントが揃って出場することも楽しみにしている。

「リンクスは450ヤードのパー4でも風向きによっては2打目の残り距離が100ヤードになったり、逆にドライバーで2回打っても届かないようなことがあります。縦の距離感をどこまでコントロールできるかもポイントでしょう。日本ではなかなか経験できない状況がたくさんあると思います。それでも今の日本選手には経験値がなくても問題ないと思えます。それぐらいレベルが高い。本当に期待できる1週間になると思います」

経験値がなくても卓越したマネジメント力でコースに対応できるという。トップ10以内に4人の日本勢。「そういう展開を期待しますよね」。今週も海の向こうから吉報を待ちたい。