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連続予選落ちでも自分を貫く渋野日向子 新スイングは左足下がりとツマ先下がりに難アリ【田中泰二郎の目】

連続予選落ちでも自分を貫く渋野日向子 新スイングは左足下がりとツマ先下がりに難アリ【田中泰二郎の目】

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年8月2日 11時51分

エビアンの解説を務めた田中は、「テレビで見ている人は調子が悪いの?って思うかもしれません。ですが、調子はあんまり関係なくて、今やっているスイングの形がコースによって対応できる、できないがあるのだと思います」と昨年から取り組む新スイングが影響していると話す。

「スイングをコンパクトにしたことで(19年の)全英に勝ったときのようなぶっ飛ぶ渋野さんではなくなりましたが、最近は飛距離も戻ってきています。スイング自体、だいぶ形は出来上がってきていて、うまくいく1週間とうまくいかない1週間が共存する中で戦っている」とし、ここ数試合に関してはコースとマッチしておらず、“うまくいかない1週間”が続いているという。

具体的にはスイングの特長が影響している。「渋野さんは肩周りの関節が想像できないぐらい柔らかい。そのためスイング中に“余り”が多くなるので緩みやすくなると思います。ですから両ヒジを絞ってトップスイングを小さくして緩みを作らないように、今の形になったと思います」。緩みを生まないようにしたことで、極端にインサイドからクラブを入れる形になっている。

「平らなライで問題ない」とするが、今の渋野のスイングは傾斜地に苦労すると田中は指摘。「左足下がりとツマ先下がりの傾斜から、ショットがうまくいっていません。極端にインサイドからクラブが入るため、いわゆるクラブが下から入るスイング。バンカーショットをイメージすると分かりやすいと思います。特に長いクラブになると難しい」。

左足下がりとツマ先下がりのライでは、ボールの手前の地面の方が高いため、インサイドからクラブが入ると、ボールの手前をダフってしまう。だからうまくボールにコンタクトできない。ツアーで戦うプロゴルファーは少なからず入射角をコントロールするものと付け加えた。

アップダウンのきついコースで行われたエビアンでは、それが顕著に表れ、126位タイと下位で予選落ちに終わった。「今は形づくりで、頑なに自分のスタイルを貫いている印象です。状況に応じて少しクラブを立てて入れるなど、もう1パターンスイングがあるといい。当然、本人もそれは分かっているとは思いますが」。意図的にスイングを1パターンで臨んでいるからこそ、コースによってうまくいく1週間とうまくいかない1週間が出やすいという。

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