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金メダルをかけた最終局面、なぜ稲見萌寧は一打届かなかったのか【奥嶋コーチの五輪現地レポ】

金メダルをかけた最終局面、なぜ稲見萌寧は一打届かなかったのか【奥嶋コーチの五輪現地レポ】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2021年8月8日 22時43分

東京五輪ゴルフ競技(女子) 最終日◇7日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇6648ヤード・パー71>

稲見萌寧が世界のトップ選手たちを相手に互角の戦いを見せ、見事に銀メダルを獲得した。稲見のコーチとして今年の躍進を支え、この東京五輪ではキャディとしてバッグを担いだ奥嶋誠昭氏が、コースの中から見た最終ラウンドをレポート。金メダルのネリー・コルダ(米国)にバーディで並んだ17番ホール、そして一打後退してしまった18番ホールのボギーについて語る。

金のネリー・コルダ、銀の稲見萌寧、銅のリディア・コの3ショット【大会フォト】

最終日の17番パー4はティが前に出されて実測253ヤード。稲見のドライバーでも1オン可能な距離だった。飛ばし屋の笹生優花にいたっては、フェアウェイウッドで1オンに成功し、イーグルを奪っている。稲見が17番のティイングエリアに立った時点では、一つ後ろの最終組にいるトップのネリーとは1打差。18番は距離が長いパー4のため、金メダルを獲るためには17番でのバーディが必須な状況だった。

■1オン可能な17番パー4でドライバーをミス

まず、ティショットでは2つの選択肢があった。グリーンの手前中央にはバンカーがあるため、稲見の飛距離でまともにピンを狙うとこのバンカーに入ってしまう。そのため、考えられるのは右の花道を狙って乗せるか、左の花道を使って乗せるかのどちらか。今大会の稲見のドライバーの精度なら、どちらでも狙い撃ち可能だった。

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