女子アマチュア界で無敵を誇るスタンフォード大のスター、ローズ・チャン（米国）がプロ転向を発表した。

次週の米国女子ツアー、同じくスタンフォード大出身のミシェル・ウィー・ウェスト（米国）がホストを務める「ミズホ・アメリカズオープン」（米ニュージャージー州）でプロデビューを迎える。

全米ゴルフ協会（USGA）、R＆Aはすぐさまこれに反応。USGAは7月にペブルビーチ・ゴルフリンクスで開催される「全米女子オープン」、R＆Aは8月の「AIG女子オープン」（全英）に「特別招待」することを発表した。

カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のアーケディア出身。5月24日に20歳の誕生日を迎えたばかりの逸材は、これまで数々の記録を塗り替えてきた。

20年には「全米女子アマチュア選手権」を制し、世界アマチュアNo.1に就いた。アマチュア最高賞のひとつ『マコーマックメダル』を同年から3年連続で受賞し、スタンフォード大の先輩でもあるタイガー・ウッズ（米国）を超える才能とも呼ばれた。

4月の「オーガスタ・ナショナル女子アマチュア選手権」ではプレーオフを制して優勝。NCAAの個人タイトルを2年連続で勝利し、今季8勝で満を持してのプロ転向となった。

自身のインスタグラムには「スタンフォード大は本当に特別な場所で、特別な人々と出会った。すばらしい思い出と経験を支えにして、プロとしてのキャリアを探求していきたい。これからも学位を取ることを続けていく。スタンフォード大の精神は永遠」と綴った。

現在LPGAツアーではノンメンバーの推薦出場は6大会の制限があるが、チャンはこの6大会が認められている。チャンはミズホ・アメリカズオープンをはじめ、海外メジャーの「KPMG全米女子プロ選手権」、「アムンディ・エビアン選手権」や、特別招待の全米女子オープン、AIG女子オープンを加えた8試合に出場することになる。

また昨年から変更されたルールにより、トップ10に入れば次戦の出場権を得ることができ、今季の最終戦を終えた時点でポイントランキングがメンバーの40位に相当すれば、来季の出場権獲得となる。もちろん、優勝でもツアーメンバーの資格を得る。

スポンサー契約などは次週に発表が予定されている。（文・武川玲子=米国在住）