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深堀圭一郎はマッスルバックに戻してショット復調 「ミスがミスになるクラブでいい」【勝者のギア】

深堀圭一郎はマッスルバックに戻してショット復調 「ミスがミスになるクラブでいい」【勝者のギア】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2022年9月13日 15時00分

マッスルバックこそが深堀のゴルフの“基準”。ナイスショットとミスの違いははっきりと出るし、芯に当たったときの心地よさは何ともいないものがある。「木製バットじゃないけど、芯を外せば音も悪いし、手にしびれもある」。自分のミスの傾向が顕著に出るマッスルバックを使うことで、本来の自分のショットの切れ味を取り戻していった。

マッスルバックを使う選手は昔に比べると、はるかに少なくなったとはいえ、タイガー・ウッズ(米国)やローリー・マキロイ(北アイルランド)、松山英樹といったショットメーカーはずっと使い続けている。そんなパワーヒッターの彼らでも、もうフェアウェイウッドにスチールシャフトは入れていない。ところが深堀の5番ウッドには、スチールシャフトの『Modus Tour Wood』が入っているのだ。

「4番ユーティリティと5番ウッドの間の距離で、5番ウッドをカットして距離を落とそうしたとき、カーボンシャフトだと軽いから、スイングミスで大きな右プッシュが出たりするんです。ドライバーと3番ウッドは距離を稼ぐクラブだけど、5番ウッドからはターゲットを狙う可能性がある。だからスチールシャフトに戻しました」

距離が欲しいクラブにはカーボンシャフト、コントロールして狙いたいクラブにはスチールシャフトと、3番ウッドと5番ウッドの間ですみ分けされている。18番パー5で行われたプレーオフ2ホール目の残り250ヤードのセカンドショットは、その5番ウッドで放ったものだった。ボールはピンに重なり「狙った通りの球が打てました」と振り返る。ボールは少しグリーンをこぼれたものの、「奥に外して寄せよう」というマネジメント通りのバーディで勝負を決めた。

アプローチでは3本のウェッジを使い分ける。ロフトバリエーションは51、56、60度だ。「基本のアプローチは56度をベースにして、それが難しくなると60度、転がしは51度。本当は50、55、60度でいきたかったんだけど、55度だと球がちょっと強く出ちゃうから56にして、その間を5度にしようと思って51度に。シニアになる頃から、その辺の距離が増えるからそうしました」。

フルショットでは、51度は110ヤード、56度は95ヤード、60度は85ヤード飛ぶ。最終日の13番パー4ではチップイン・イーグルで首位に追いつくなど、その3本を駆使して多くのチャンスを演出した。パターは20年以上前から所有する『ホワイトホット#5』で、ウッドも含めて最新クラブは1本も入っていないが、深堀の培ってきた技術を生かせる14本で優勝を掴んだ。

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