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シニアのシード落ちのピンチを乗り越えて 今季は賞金王&公式戦のタイトルを狙う“勝負の一年”【鈴木亨のゴルフ道】

シニアのシード落ちのピンチを乗り越えて 今季は賞金王&公式戦のタイトルを狙う“勝負の一年”【鈴木亨のゴルフ道】

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年5月24日 14時20分

「10年前の2011年にも似たようなことがあったんです。そのときは左腕がだるくて、腕立て伏せをやってみると力がまったく入らないんですよ。今回は右腕に同じ症状が出ました」。痛みはないが、力が入らない。ドライバーの飛距離は200ヤードに落ち、9番アイアンでは100ヤードしか飛ばなかった。

■1度も15位以内に入れずに最終戦を迎えた

その後に出場予定だったすべての試合をキャンセルし、治療とリハビリに努める。ただ、自宅でじっとしていることにも苦痛を感じ、6月の「スターツシニア」からツアーに復帰したが、思うような成績を残せずにいた。

「飛距離は徐々に戻ってきましたけど、右腕のダルさは相変わらずでしたね」。11年は頚椎のヘルニアが原因だったが、今回の原因もそこにあった。体のケアには人一倍気をつけていたものの、勤続疲労による体の負担は想像以上のものだった。考えてみれば、ツアーで活躍してきた選手で体を故障していない選手は皆無に近い。皆、どこかに不安を抱えながら戦っているのだ。

結局、最終戦の前まで14試合に出場しながら、一度も15位以内に入ることはできなかった。賞金ランキングは47位と翌年の出場権を得られるシード圏内の30位以内には程遠い。シニアツアー未登録者を除く、レギュラーツアーとシニアツアーを合算した生涯獲得ランキング20位以内に与えられるシード権があるため、22年もツアーに参戦できることは知っていたが、ずっと守ってきていた賞金シードを手放したくない気持ちが強かった。

望みは最終戦の「いわさき白露シニア」のみ。開催コースであるいぶすきゴルフクラブ開門コースと相性がいいことは救いだった。18年の同大会で優勝したほか、00年に同コースで開催されたレギュラーツアーのカシオワールドオープンも制した経験もある。

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