3月5日スタートの「ダイキンオーキッドレディス」(沖縄・琉球ゴルフ倶楽部)で、今年も国内女子ツアーが開幕する。新たなシーズンに向け、プロゴルファーたちは技術に加え、クラブの準備にも余念がない。そこでオフの段階で、一度キャディバッグを覗き見! どのような考えのもと、クラブ選びを進めているのか聞いてみた。今回はツアー通算3勝目を目指す安田祐香。
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スポンサー契約を結ぶトランスコスモスのサポートのもと行った1月末~2月頭の沖縄合宿で取材を実施。その時に昨年4月の「富士フイルム・スタジオアリス」でツアー2勝目を挙げた時から大きく替わっていたのが、ドライバーだ。2024年の初優勝時、そして河本結、中村心との三つ巴を制した2勝目でも握られていたのは、クラブ契約を結ぶ住友ゴム工業のスリクソン『ZX5Mk II』だったが、このオフに入ってすぐ同社の25年モデル『ZXi』を新たに投入した。
「シーズン中から試していて、特にひっかかる部分もないし、すんなりと替えられました」。準備は十分に進めており、満を持して投入する。
安田が求めるドライバーの理想像は、「構えた時の座りや顔の見え方。(持ち球が)ドローなのでしっかりと(ボールを)拾っていけるもの」という。気持ちよくスイングした時に、しっかりとドロー軌道の球が出てくれるクラブがお好みだ。この新ドライバーについては、もちろん合格点。「球が気持ちいい高さで出てくれます」と、イメージ通りの飛球線を描けるのも大きなポイントになっている。
さらに見ていくと、4番、5番を採用しているユーティリティに目を奪われた。そのソール部分のキズを見ても、使い込んでいることが分かる。その正体は一般向けには22年11月に発売されたスリクソンの『ZXMk II』で、「これでバーディも拾えたし、優勝もできた。しっくり来ているので使っています」と手放せないクラブになっている。4番は180~185ヤード、5番が170~175ヤードを想定。ウッドではなくユーティリティを好む理由については、「強い球を打ちたかったり、コントロールしやすいと思っています」と明かす。
そしてウッド系のシャフトを見ると、ブランドの統一性がないのも特徴。ドライバーについてはヘッドを替えたのを機に、フジクラの『スピーダーNXゴールド』に挿し替えたが、3番&5番ウッドの『ミヤザキコーデックス コリ』、ユーティリティの『アッタスMBHY』は優勝時のまま。同一ブランドによる流れよりも、「いろいろ試したなかで、いいものを使っています」という結果を最優先にし、この構成になった。とはいえ、まだテスト期間でもある。「今回ドライバーのシャフトがしっくりきているので、その流れでウッドも作ってもらって試しています」と、開幕までにチェンジする選択肢も考えとしてある。
ショットメーカーの生命線ともいえるアイアンは、「高さも出るし、ボールに吸いつく打感も大事にしている」とスリクソンの『ZXi5』をチョイス。またクリーブランドの『RTZ』を入れるウェッジは、「構えた時に地面に当たるので削ってもらっています」と、ソール部分にひと工夫が施されている。
パターは「シンプルにラインに対して真っすぐ出てくれるものが好き。いろいろ試したりもするけどストロークの時に(フェースの)開閉をあまりしないものを選んでいます」と、オデッセイの『トリプル・トラックTEN』を愛用している。
今季の目標については、「複数回優勝。キャリアハイ。体調を崩さず1年間戦う」ことを掲げる。合宿中には「スイングを大きく変えるわけではなく、悪いクセを修正していく」ほか、「ドライバーを替えたので、その実戦練習をしています」と、新たな武器を手に馴染ませることにも時間を割いている。昨年12月に25歳になったプラチナ世代の中心選手のひとりは、さらなる飛躍のため着々とキバを研いでいる。
【安田祐香のクラブセッティング】(2026年2月現在)
1W:スリクソンZXi(10.5度/スピーダーNXゴールド 5S/45.5㌅)
3,5W:スリクソンZX MkII(15,18度/ミヤザキ コーデックス コリ5S)
4,5U:スリクソンZX MkII(22.25度/アッタスMB HY 75R)
6I~PW:スリクソンZXi5(N.S.PRO 850GH S)
48,52,58度:クリーブランドRTZ(N.S.PRO 950GH S)
PT:オデッセイ トリプル・トラックTEN
BALL:スリクソンZ-STAR◆
