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ミラクルパーセーブで2年ぶりの歓喜 イ・ミニョンが今季初の30代Vに感慨「同年代に元気を与えたかった」

イ・ミニョンが2年ぶりの勝利。今季30代の優勝一番乗りになった。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2024年10月20日 18時39分

イ・ミニョンがひさしぶりの勝利に酔いしれた
イ・ミニョンがひさしぶりの勝利に酔いしれた (撮影:福田文平)

<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 最終日◇20 日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6506ヤード・パー72>

首位から出た32歳のイ・ミニョン(韓国)が、4バーディ・3ボギーの「71」で回り、トータル14アンダーで今季初優勝を挙げた。2022年8月の「北海道 meijiカップ」以来となるツアー通算7勝目は、30代以上の選手の今季初Vでもあった。1988年のツアー制度施行前も含めて30代以上の選手が未勝利に終わったシーズンはなかったが、今季は2003年度生まれの竹田麗央が7勝するなど、ここ数年ツアーをけん引している1998年度生まれの黄金世代の下の世代が台頭。若手の勢いに押し出されるように、ベテラン勢が優勝争いに絡む試合も少なくなっていた。

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「30代の選手が今年、勝っていないことは昨日初めて知って、本当かなと思った。私が優勝できたら周りのみんなもよろこぶかなと、きょうは意識していた。私も最近パワーがなかったし、周りの同年代の選手を見てもなんか明るくない感じがしていた。疲れているのかなと…」

3人が並ぶ首位から出ると、スタートの1番で3メートルのバーディパットを沈める。“ヨーイ、ドン”で単独首位に立った。5番でもバーディを奪ったが、6番で3パットするなど、その後はボギーが続いた。14番からの2連続バーディで再び単独首位に立ったが、パー4の16番は2打目をグリーン左下に落とす大ピンチに。さらにグリーンに届かなかった3打目は下り傾斜を転がり落ちて、ほぼ同じ場所まで戻ってきた。

「終わったなぁという気持ちでした。とりあえずグリーンに乗せて、ダボで終わろうと思った。入ったときは¨ウソでしょ!?¨という感じでした」

ピンまで20ヤード。カップが見えない場所からの4打目はグリーンエッジに落ちると、吸い込まれるようにカップに消えた。2打差で追っていた同組の岩井明愛はこのホールをバーディ。単独首位を守り、優勝を決めるミラクルショットに「昨日もラッキーがあったけど、きょうも。神様、ありがとう。これからたくさんいいことをします、と思いました」と心の中で感謝した。

今回の優勝で韓国勢は5月の「ワールドレディスサロンパスカップ」で15歳のアマチュア(当時)、イ・ヒョソンが優勝して以来となる2勝目。ツアーメンバーの優勝は初となった。前日までの汗ばむような天候から一転し、この日は冷たい北風が吹いた。その中でも半袖でプレーと、まだまだ若い選手には負けない。ベテランも元気だ。(文・臼杵孝志)

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