<ダイキンオーキッドレディス 3日目◇7日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>
鉛色の空が広がり、肌寒い空気に包まれた琉球ゴルフ倶楽部。それでも最終組の周囲には多くのギャラリーが集まり、コースには確かな熱気が漂っていた。各選手のファンがタオルを掲げ、声援を送る中、ヤーデージブックとにらめっこしながらプレーを見つめる一人の姿があった。
選手のティショットを見届けると、すぐさま足早にセカンド地点へ向かう。ゴルフウェアに身を包んだ正体は、アマチュアとして今大会に出場していた17歳の片岡彩実里(かたおか・あみり)だった。
1月の「ダイキンオーキッドレディスアマチュアゴルフ選手権」で優勝し、本戦出場の切符を手にした。結果はトータル11オーバーで予選落ち。それでも会場に残り、プロのプレーを間近で見て学ぼうとしていたのだ。
この日は親と来ていたが、ロープの外から一人で熱心に観戦。プロのショットを見てはヤーデージブックに目を落とし、どうしてそのセカンド地点に行ったのか、風の影響はどうなのか。そんなことを考えながら、コースマネジメントを頭に刻み込んでいた。
宮崎県出身の片岡は現在高校2年生。沖縄のエナジックスポーツ高等学院に在学し、寮生活を送りながらゴルフ漬けの日々を過ごしている。
この日は同郷の菅楓華のプレーを見るため、最終組について回っていた。菅とは親交があり、オフに菅が宮崎へ帰省していた際には一緒に過ごす時間もあったという。練習日にはラウンドをともにし、コースについて教えてもらった。
初めて立った国内女子ツアーの舞台。ティグラウンドでは緊張もあったが、「キャディさんと楽しくプレーできました」と目を輝かせ、充実した時間を過ごした。予選ラウンドの2日間は皆吉愛寿香、寺岡沙弥香と同組。プロのプレーを間近で見て、「グリーン周りが上手い。パターも入ってました」と、その妙技に感嘆する。
その中でも、自分が戦えると感じたのはドライバーだった。「飛距離は一緒くらいで、自信がつきました」。プロと肩を並べるセカンド地点からグリーンを狙えたことは、大きな収穫でもあった。
憧れのプロゴルファーは、もちろん同郷の菅。初めての大舞台に挑み、試合後も貪欲に学び続ける姿に、いつかツアーの舞台で輝く未来を思わせた。(文・齊藤啓介)
