<日本女子オープン 事前情報◇30日◇宝塚ゴルフ倶楽部 旧コース(兵庫県)◇6185ヤード・パー70>
ショットで直接カップに放り込んだり、パー5で2オンして1パットでねじ込む。イーグルは大きな見せ場だが、そんなゴルフのだいご味が激減している選手がいる。2024年は統合シーズンとなった2020-21年の勝みなみに並ぶツアー史上最多の13個を量産。イーグル女王となった桑木志帆が、今季はまだ1つもイーグルを記録していない。
「そうなんですよ。0ですよね。少し気にはしています。まあ、アルバトロスがあるからいいかなぁと…」
5月の「ブリヂストンレディス」最終日の2番パー5で2打目がカップインするアルバトロスを達成。国内女子では11年ぶりとなる史上12人目(13度目)の快挙だった。ただ、これまでイーグルはなし。なぜか? メルセデス・ランキング1位を独走し、年間女王に最も近い位置にいる23歳は少し笑って、待ってましたとばかりにじょう舌に話し出した。
「イーグルは欲しいなぁと思うけど、でもそれはそれでいいかなぁと。2年前は、とにかく常にピンを狙っていました。その結果のショットインだったりで、ラッキーだなぁと…。今はバーディが取れるピン横4メートルを狙っている。大人になったんです」
36試合に出た24年の平均バーディ数は3.7467(6位)で、今季は前週までの19試合で同3.8065(2位)。平均ストロークも24年の70.4956(8位)から今季は70.3226(3位)と着実にアップしている。マネジメントを重視して“ゴルフ偏差値”は急上昇。「ミスの幅も狭くなったし、大きく順位を落とすこともなくなった。成長しているのかなと思います」と満足そうにうなずいた。
前週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」は最終日に1打差を逆転し、今季3勝目を挙げた。勢いを加速して臨むナショナルオープン。これまで2週連続優勝は40人(54度)が記録しているが、日本女子オープンで2週連続優勝を達成したのは2017年の畑岡奈紗と、1989年の小林浩美の2人だけ。3人目の偉業に向け、「調子は悪くない。日本女子オープンは格式のある大会で、勝ちたい試合の一つ。アマチュアのときは予選会も通らなかったので、出られるだけでもうれしい」と気合を込めた。
初めて回るコースだが、1カ月前には下見ラウンドも行った。「1日4アンダーならイケるかなと」。前週の試合後は移動のために向かった仙台空港で「優勝したときにしか飲まないと決めている」というビールで喉を潤した。4年連続出場の女子ゴルファー日本一決定戦。マネジメント重視のゴルフで、今週は最高の美酒に酔いたい。(文・臼杵孝志)
