<JLPGA新人戦 加賀電子カップ 2日目◇11日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6525ヤード・パー72>
ことしのプロテスト合格22人のうち現役高校生として受かったのは3人。そのうちの1人、吉﨑マーナ(沖縄カトリック高校3年)はゴルフも人生設計もプランをしっかり立てている。
3打差の4位から出た吉﨑は5バーディ・4ボギーの「71」で回り、首位と5打差のトータル4アンダー・4位タイで最終日を迎える。出入りが激しくなったこの日は、「きょうはティショットが全然決まっていなくて…」と4つのボギーのうち、3つはティショットを2打目でグリーンが狙えないところに曲げてしまったのが原因。もう1つも2打目が木の裏に行ってボギーと、ある意味仕方のないボギーである。
その一方でバーディはたくさん獲れた。「ティショットがいいところに打てて、プラン通りいい位置から打てると、ピンを狙う角度がよく打ててチャンスにつけられました」とティショットさえ狙ったところに打てれば、バーディを量産できることを証明した。しっかりとしたマネジメントを立てて、得意のショートゲームでスコアメイクするのが吉﨑のストロングポイントだ。
プランはゴルフだけでなく人生設計もしっかりしている。「小学校4年生頃からゴルフを仕事にすると決めたときに、世界で1番になりたいと思いました」。小学生の頃から世界最高峰の米女子ツアーを主戦場とすることを描いている。
特にことしは「全米女子アマ」に出場し、2日間の予選を突破してマッチプレーに進出。1回戦で敗退したが、「メインランドで向こうの選手と戦ってより(米国行きが)強くなりました」。ことしのプロテストに不合格だった場合は、米国の大学に進学して腕を磨く準備を進めていたという。
プロテストに合格したことで米国の大学進学は断念し、日本でプロ活動をスタートさせた。「私の運命はこっちだったのかなと。日本で1、2年ちゃんとベースを作って、リズムもつかんで、結果を出して米ツアーに行く、というのが私の運命なのかなと思います。プラン的には2年以内には(米国に)行きたいと思っています」と口にする。
来季の前半戦出場権をかけたQTは1次で敗退。ステップアップツアーを主戦場に、主催者推薦でレギュラーツアーを目指すことになる。「自分の体を何段階も上げていかないといけないとやっています。もう来年に向けて動き出しています」。2年以内に米国行きを目指し、さっそくトレーニングを開始しているという。
プロ初戦の今週は「全然プロっていう感じがしないです。賞金もあまり見ていなくて…。出るからには1番になりたいというのが強いです」と頂しか見ていない。「あしたはティショットもそうですけど、自分のプレーができればスコアは出せると思います。きょう出来なかったところを明日できるように」。しっかりと自分のプラン通りのゴルフで、逆転V目指す。(文・小高拓)
