<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 事前情報◇17日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6565ヤード・パー72>
今大会は米国女子ツアーを主戦場にする3人が出場。先週の「ソニー 日本女子プロ選手権」には同ツアーから11人が出場し、山下美夢有が優勝を果たしたが、渋野日向子もその結果は気がかりだったようだ。
その女子プロゴルファー日本一を決める大会では、仲のいい勝みなみが優勝争いを演じた。首位で最終日を迎え、“黄金世代通算60勝目”というのもキーワードに。渋野も「60勝目もかっちゃん(勝)にやってほしいと思って、めちゃめちゃ応援していた」と、中継を見ながら力が入った。
2014年の「KKT杯バンテリンレディス」で、当時の最年少記録となる15歳293日でアマチュア優勝を達成した勝。黄金世代の勝利の歴史は、ここから始まっている。
先週の最終日は、トップを奪われていた16番パー5でイーグルを奪い、再び首位に並んだ。「17番のバーディパットから、もう見られないと思って」と、渋野も強く感情移入。だが、その17番で勝のパーパットがカップに蹴られて優勝が遠ざかり、結果的に節目の勝利はお預けになった。
渋野にとって今週の大会は、2019年に8打差を逆転して優勝を手にした試合。これは最終日における最大スコア差逆転勝利でツアー歴代2位の記録だ。現在、7月のメジャー「AIG女子オープン」から4戦連続で予選落ちするなど思うような結果を残せていないが、渋野が通算60勝を達成することへの期待が高まる舞台でもある。それについて問われると「えー…奪うか。頑張ります」と謙遜しながらも笑顔で呼応した。
米ツアーを戦う日本勢を思い浮かべながら、「みんなすごく頑張っている。追いつき…追いつかん」と自虐的な笑いも。「追いつかないとって思いながら。焦っちゃいますけど」という本音もこぼれる。ただ課題は「リズムだけ、そこ一択です」と明確。練習ではできていても試合になると「だんだん切り返しが早くなる」ことが頭痛の種でもあるが、それを乗り越えることを意識する。
「なかなか克服できない感じですが、そこに全力集中すれば絶対にいいショットになってくれるという感覚はある」。かつて“ミラクル”を起こした大会。最後に出場した21年大会も4位と好成績を残している。何かやってくれそうな予感。それを見る者に与える戦いぶりを期待したい。(文・齊藤啓介)
