<ダイキンオーキッドレディス 初日◇5日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>
ツアー通算2勝の福田真未が、ママとなって2年8カ月ぶりに戦いの場に戻ってきた。一般男性と結婚し、2024年7月の「大東建託・いい部屋ネットレディス」を最後にツアーから離れた。昨年7月12日には長男・蓮くんを出産。産休・育休制度からの復帰を申請して、この日を迎えた。
インスタートだった復帰初日のスコアは2バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの「74」で57位。そして、復帰第一声は「こんな声ですみません。恥ずかしい」だった。
ひさしぶりのツアー会場。仲間たちとの会話は弾みに弾んだ。「楽しくて、はしゃぎすぎました。昨日からノドの調子が悪くなって、声が枯れてしまいました」。ガラガラ声の原因はおしゃべり。天然キャラの33歳は「早くいつもの美声に戻りたい」と笑った。
ゴルフも福田らしくドタバタだった。出だしの10番パー4はティショットを右に曲げた。2打目は前方の木を避けて、出すだけ。3打目をグリーン左のバンカーに入れ、4打目は「ガツンと入ってしまって」とグリーンをオーバー。5打目でようやくグリーンに乗せて、2.5メートルを何とかねじ込んだ。
「終わらないかもと思った。ホント、どうなることかと。何だか打っているのはずっと私で、同じ組の2人に申し訳なかったけど、ガッツダボでした。16番のパー3もグリーンを行ったり来たり。ボギーだったけど、スコアラーのボランティアさんが間違って、スコアはしばらくダブルボギーになっていました。惑わせて、ごめんなさいです」
それでも前半はバーディを2つ決めて、後半は1ボギーにまとめての2オーバー。「上出来。満足です。楽しかった」。そう話すと、また笑った。
ハイハイができるようになった蓮くんを保育園に預けての参戦。「子供の名前は私がつけました。『蓮』という漢字、『れん』という響きが昔から好きで、男の子だったら絶対につけたいと思っていたんです」。子供はどうしても欲しかったという夢を叶えた。この日は次の夢に向かっての第一歩。目指すのはママさんVだ。
「これから結婚して、母親になる選手のためにも優勝がしたいです」
出産後に優勝した選手はこれまで森口祐子、樋口久子、木村敏美、山岡明美、塩谷育代、若林舞衣子の6人だけ。2021年「GMOレディースサマンサタバサ」の若林以来となるツアー史上7人目のママさんVの達成が、復帰した福田の大きなモチベーションとなっていく。
産休・育休制度を申請した24年はシード権を持っていたため、ツアー規定で復帰した今季はシード扱いとなって出場資格が付与される。「がっつりやるつもりです。出られる試合は全部出ます」。8年ぶりとなる通算3勝目に挑むシーズン。母は強しだ。(文・臼杵孝志)
